
いまの自分がどういう状態か、なんてことを確かめに行く店というのがあるんです。そうは言っても行き先はカレー店。いつも通りですな。
カレーですよ。
そのいつも通りを極めているのが、それはつまりお店が、じゃなくてあたしが、なんですが。そのお店に行くことがわたしの日常でありゼロキロポストでありニュートラルラインあのであります。

わたしにとってそういう場所であるのが幡ヶ谷、
「カレーの店 スパイス」
なの。ほんとうになにも考えずにいつも同じ注文をするんだよ。こういうことができるお店、長く通って自分のからだそのもののような感覚にまでなっている場所での自然な振る舞いとしての脊髄反射注文、とでも言おうものだなあ。

いや、長くて失礼。
「エッグ入りポーク&チキン」
のみのいつも通りの注文。まるで自分の部屋に帰ってきたように席について、口にしたかしないかあやふやになるくらい自然に「エッグ入りポーク&チキン」とつぶやいて、思った通りの好きなものが5分とかからずに思った通りに目の前にやってくる。

もしかしてこんな幸福って世の中にそんなにないんじゃないだろうか。そんなことを思うんです。

「エッグ入りポーク&チキン」、いつも、10年来、いや、30年来これいっぽんやり。ジャパニーズクラシックカレーライスのスタイルなのに強い個性があると感じます。

日常、当たり前、それがどれだけ大切なことか。

世界で戦争が始まって、色々な人が大変で、自分も大変で、日常を守り抜こうと考えます。そういうことを強くもう一度思う春です。
