ナチュラルローソンで3月3日から発売になった話題の製品がある。塩と化学調味料不使用のカレーだ。フレンチレストラン「Keisuke Matsushima」の松嶋啓介シェフ監修、開発はヤマモリ株式会社。その名前で一気に信頼感が上がる。
**カレーですよ。 **
実は数日前にヤマモリの三林社長からメッセージをいただいて発売を知っていた。
ナチュラルローソン、近所になかったのだが仕事で出掛けた新高円寺の駅前に発見、無事購入と相成った。
カレーの試作、開発はヤマモリの松坂工場で行われたそうだ。松嶋シェフが調理方法などのアドバイスを行い、弱火煮込みで長時間調理という手法から食材本来の旨みを強く引き出し、塩、化学調味料の部分をカバーするという手法を見つけ出しているそう。とても興味深い。
シンプルなカレー2種とごはんという組み合わせ。副菜は特に乗らない。別でサラダなど買うと充実するだろう。さて、カレー。
ココナッツチキンカレー
見た目の粘度の高さと色などからくる印象よりも軽い食べ口のチキンカレー。チキンはキーマよりも大きく塊の鶏肉より小さいという食べやすいサイズ感。味付けはさっぱりとした感じで噛んでゆくと鶏肉本来の味が手前に浮かび上がる。初めは印象弱いがだんだんとその輪郭が見えてきて、いいものだとわかるおもしろさがある。
玄米のダールカレー
ダールはフランス産のブラウンレンティルを使いスパイシーに仕上げてある。本来ならチキンをそういう仕上げにしそうなところだが、それを逆にアプローチしていて新鮮、おもしろく感じる。それと印象深かったのが、あまりインド料理では体験しない香りのバランスで作ってあって興味深い。
特筆はごはんが玄米で風味豊かなこと。これ、おいしいいいものだ。
噛めば噛むほど香りと風味が強くなる。カレーはそれを殺さないバランスで調味されている様子で、なるほどこの美味しい玄米と合わせて初めてパフォーマンスを発揮するカレーという作りなのかと納得。
パッケージに「よく噛んでゆっくりお召し上がりください」という表示があった。はじめななんのことだろう、と思ったが食べてみてその意味がよくわかった。
カレー、例によって両方を混ぜ食べてみるがインド料理のそれほどは変化がなく、わざわざ合わせるよりも別々で食べるがおいしいと感じる。インド料理のお作法と構成とは違うアプローチなのがここでわかった。そこもおもしろかった。
塩と化学調味料不使用ということで、松嶋啓介シェフが監修に起用された理由というのは松嶋シェフがアスリートの食のサポートなどもしているところから。なるほど、フレンチシェフのアプローチと塩なし無化調、興味深い。それでこれだけの味の幅を作り上げているのは減塩を心がける人にとっては福音だと感じた。
今回は1万食限定での販売で、その後に第二弾「玄米のカシューナッツカレー」が控えており、5月下旬にナチュラルローソン以外でも首都圏のローソンに販売網を広げるそうだ。
最後に、本当に申し訳ないと思いつつ岩塩をひと振りすると、震えるうまさ。ありゃまー。すみません。
しかし、逆に減塩で完成させてある製品であるが、そこを気にしないで済む健康な方々が自分で調整できるという幅があるとも取れる。
とにかく意味も価値もある面白いものが世に出たと感じた。次のカレーも楽しみだ。