ソウルフードって呼ばれるものの中でもジャンクフード寄りのものは多いんですが、たとえばカレーならカレー、ラーメンならラーメンという当たり前のジャンル分けを受け付けない個性を持ったものが多いな、と感じています。
それで、横浜のソウルフードはいくつかあると聞いています。
ひとつはわたしも大好きで、ジャンクなダメなあの感じが心から愛おしい「バーグ」の「スタミナ」。正式には「スタミナカレー」あれはたまんないよなあ。
濃いカレーを選ぶトップ3があれば必ず入れておきたい名品です。すごく好き。
絶対に毎日は食べられないけど絶対にバーグじゃないとダメな時があるよなあ。
そしてここも横浜のソウルフード、そのひとつだと聞いています。
「元祖ニュータンタンメン本舗」
夜遅めにクルマで界隈を走っていると目立つのが「元祖ニュータンタンメン本舗」という看板。ずっと気になっていました。
なかなかチャンスがなかったんだけど、たまたま通りかかって、あまりラーメンを食べないわたしなんでありますが、この夜はふとそんな気分になってなんとなく立ち寄ってみることにしたのです。
カレー店は深夜営業してる店、ほとんどないしね。
どうやらチェーンを展開しているようで、神奈川県内にほとんどの店舗があるようです。
おもしろいのは焼き肉というジャンルがメニューにあること。
中華料理店ではたまに見かけるけどチェーンでけっこうな幅を持って定番メニュー化しているのが珍しくておもしろい。
焼き肉を扱う店と扱いのない店もチェーン内に存在してるらしく、わりと緩やかにやれるチェーンであることがわかります。
さて、注文。
「ネギ」
を頼みました。ニュータンタンメン ネギ入り、です。
蛍光灯の光で真っ白に明るい店内。昔風です。それがどうにも居心地いい。わたしもあなたも気を使わない。そういう関係が店と客との間にあって、そういうものが欲しい人は少なからずいるものです。わたしが座ったのはカウンター。目の前で老コック氏が調理を進めていきます。が、老コック氏、などとつい呼んでしまい、それが間違いだったことをすぐに反省することになるわけです。
コック氏、店主でありましょうか。その腕力は大したもので、小柄で細身の体、なのに腕に力こぶがグッと持ち上がっていて、大きな中華鍋をガッチガチにゴトクにぶつけながらぶんぶん振ってて、惚れ惚れします。実にカッコいい。見ていて嬉しくなるような力強さです。
そんなふうにガンガンという音と共に力強く作られていくわたしの「ネギ」。
こりゃあもうたのしみになります。
タンタンメンはどうやら鶏ガラベーススープで、唐辛子や溶き卵、ニンニクと少量の挽肉が入っている様子。
やってきたブツは、日本の中華料理屋でよくある、ああいう担担麺とは違う世界観、オリジナルのようですね。
味噌入ってないと思いますけどなぜかどこか薄めに作ってある味噌ラーメンを思い出します。なんでだろう。
懐かしい感じの太くて素直な麺。薄いような濃いような、謎めいた濃度のスープは知らぬ間にクセになる不思議汁。深夜、ふと思い出してなんとなく食べたくなるような謎めいた魅力がありました。
なんかね、れんげがなんかデカいのよ。それが、またおもしろい。なんか気になる。
喫煙が出来るのがつらいお店なんですが、そういう場所はあってもいいと思うよ。むかしむかしの雰囲気が残っていて、おもしろいと感じます。
わたしは個人的にそういう場所が苦手で、また早々に、というのはないけれどね。
あ、でも4月になったからいろいろ変わるんだっけかね。
わたし的には楽ができてありがたいな。