仕事で川崎方面。
海沿いを走れば思い出す、あの恋味、いや、濃い味カレー。
カレーですよ。
さて、仕事も終えて夕方早く。ランチは食べ逃してしまいました。腹へったなあ。17時ちょいと前。少し早いけどカレーを食べましょう。
川崎界隈ですが、駅寄りじゃなくて港の方。
あのマニアックな路線、港の倉庫、工場街を通る鶴見線の武蔵白石駅が、
「スタミナカレーの店バーグ浅田店」
の最寄駅。
小さな何もない駅でありまして目の前の日本鋳造などの工場に行く人のためだけとも言えるようなもの。大川支線という田辺運河の方面に一駅だけ延びる分岐線のの分岐駅でもあります。
現在は大川支線の列車は停車せずとなりの安善駅からの乗り換えになっているそう。
ちょっと鉄道マニアは気になる駅ですが、わたしはいつもどおりクルマでね。
さて、バーグ。
何度これ以外のメニューを頼もうと勇んでメニューブックを見たことか。その度に結局メニューを閉じて頼んでしまういつもの注文、
「スタミナ・焼き」
をカウンターのにいさんに頼みます。
これはスタミナ焼きとかそういう定食的、丼的メニューではなくて、スタミナカレー、卵は焼きで、という意味。目玉焼きではなく生卵もセレクトできますよ。この名前がこのままメニューの短冊に書かれています。わからない人にはなんのことだかわからないですよね。いいんです、それで。だいたいみんな「スタミナ」って叫んでるからそれを真似すればいいんです。
さあ来たよスタミナの焼き。
食べればご存知バーグならではのの濃い味カレーと濃い味焼き肉。うまい、たまらない、わかりやすい。いいねえ。
こういう味を確実に欲してしまう時が、いつもではないですけど強く定期的にやってくるわけです。そのタイミングを逃さずにこれにありつけると何とも言えない充実を感じるわけです。
味濃く、肉の方も輪郭強い味付けで、しかも量が多いんですね、これ。そこに甘い福神漬けをたっぷり合わせて食べるのです。
舌の繊細な部分がへし折られて萎えてゆくのを快感と共に受け入れるこの感覚。
充足感が強く残る体験、、、かもしれません。わたしはそうです。
となりの(3つむこうの)席のにいさんは「生姜焼き定食!」など驚愕のメニューを頼んでいます。
え?そうか、バーグでカレーを食べぬ選択肢。そういうのもあるのかあ。このにいさんは腕のある男なのではないかいね。
そんな漢らしい注文をわたしができるわけもなく、しかしこちらもまあそりゃあなかなかに漢らしい注文であるところの「スタミナ・焼き」。これをメニューを見ずにカウンターに座るか座らないかで頼むわけです。
「すんませんおにいちゃん、スタミナ、焼きで!」
と小声で呟くわけです。ああ、この充実感。
これは何者にも代え難いねえ。
なんとなく、頼むところまででお腹いっぱいになる気分です。
東京から一番近い距離の「バーグ」を愛しているのです。