キューサイとくれば、青汁。青汁はケールから出来ています。あの印象的なテレビコマーシャルのイメージの中ではケールというキーワードは出てこなかった記憶があるんだよね。時は流れてケールがスーパーフードの仲間としてその名前を普通の人が認識するようになったと感じます。
カレーですよ。
スーパーマーケットでも探せばある野菜となった、ケールという野菜。スーパーフードの名前にふさわしい栄養を含んでいます。もともとはキャベツ、ブロッコリなどの原種という分類、ビタミンCはキャベツの2倍、カルシウムは5倍、ベータカロテンは60倍近くが含まれるすごい野菜。苦いというイメージもありますがサラダのアクセントにちょうどいい。だから八百屋さんでも売るようになったのですね、きっと。
そんなケールに早くから注目して「青汁」の形で長く作りつづけているのが「キューサイ」です。そこからケールのレトルトカレーが出たという話を聞きました。気になるじゃないですか。
折よく11月発売のレトルトカレーをお送りくださるという連絡を事務所にいただきました。どんな仕上がりなのか、楽しみだねえ。
やってきたレトルトカレーがこれ。
「ザ・ケール カレー」
です。
いそいそとお湯を沸かし、湯煎をして封を切ります。さて、どんなかな。
おや、ちゃんとカレーらしい香ばしい香りが上がります、、、うん?いや、カレーらしいという言い方は違うかな。「カレーライス」ではなくてインド料理的な香りだよこれは。袋の中を見ると緑色。インドカレーのサーグ、パラックパニールを思い出します。面白くなってきたぞ。
皿にあけるとぽったりとした仕上がりです。なるほどこれはインド料理のほうれん草や青菜を使う料理をお手本にしてあるなと感じます。いわゆる緑色のインドカレーと比べてなんの違和感も遜色もない、それらと同じ方向性。これはいい着地点じゃないかな。色が暗いグリーンになるのもインド料理で出てくるほうれん草や葉っぱのカレーと同じです。そういうのを知らない人はちょっとびっくりするかもしれませんが、大丈夫、美味しいし、こういうものなんですよ。
材料の構成を見ると、ほうれん草ペーストがメインで入っていてケール自体の味の強い特徴が出るというよりも、栄養価の高いケールを手軽に美味しく食べるためのスタイルとしてインド風に落とし込んだレトルトカレーと理解できました。どうかな、わたしにはそういうふうに感じられましたよ。そして単純にとてもおいしい。かなり美味しい。これはいいな。
食べているとうっかりインド料理のサーグを食べている気分になってくるのがおもしろいです。ケールの存在を忘れてしまうんだよね。
そしてそこが意味、意義かもしれない。知らぬ間に健康にいいものをおいしく摂取、ということ。
味は酸味を少し感じるスパイシーなもので、旨味と香りが強く舌に感じられて印象的です。楽しくごはんが食べられるパワーを持っています。
それと、これくらいの粘度ならパンに合わせるのもいいと思います。よく絡んでくれるはず。わたしはカリフラワーを茹でて添えたんですがこれがなかなかよかった。茹で野菜にかけるソースとしても優秀なんじゃないかしら。
少しヨーグルトをかけてみました。もちろん甘くないやつですよ。ますますインド料理感が出てとても楽しい。
基本的にお肉は入りません。(チキンエキスは含まれる)なので、これだけ強い味で美味しいのでたとえばコンビニなどでサラダチキンを買ってきて加えたり、なにかお肉を薄味に調理して入れるのはいいかもしれないですね。カレーにはお肉が入らないと、という人にはそういうアレンジを受け入れる素養も十分に持っています。
最近ではレストランに肉薄する美味しいインドカレーのレトルトなど発売されていますけど、それに迫り肩を並べる美味しさでした。よく研究されていて感心します。
そういう切り口で売っても売れる底力が見えました。試してみるといいと思います。