ついにレトルトで麻婆カレーが出てくるようになった。麻婆カレー、これはもうジャンルの一つになりつつあるという感がある。
カレーですよ。
レトルトカレーで麻婆カレーが出たと聞いた。驚いた。なにしろあのレトルトパウチの中に豆腐まで入れてしまおうというわけである。ちょっと無理があるのでは、と思っていたらそんなことは杞憂であることを今カレーが教えてくれた。
「morish 咖喱麻婆飯」
という。
ご存知タイカレーと釜飯のもとでお馴染みの、ヤマモリ(株)の製品だ。
面白い経緯でこのカレーを知った。ヤマモリの製品情報は気になるので積極的に取りに行っているのだが、これは知らなかった。
エイ出版社「デジタルマガジンflick!」の編集長を務めている友人、村上琢太のFacebookで知った。なんでも社内のデザインチームがこのパッケージデザインを手掛けたのだとか。おやおや、面白いご縁。
そんなことが面白くてそのことをわたしもFacebookに書いていたらヤマモリ(株)三林社長が拾ってくれてたちまちカレーが届いた。いつでも見ていてくださって、ありがたいことである。
さてこの「morish 咖喱麻婆飯」。ごはんの準備をして封を切って驚いた。
豆腐が潰れずにきれいに角切りで、しかもサイズも大きめで結構な量入っているのである。これは間違いなく麻婆カレーと呼べる。こんなにしっかり豆腐を残せるものなのか。
流石のヤマモリ(株)の技術。去年の夏、タイ・ラヨーンのサイアムヤマモリの工場で三林社長から直接伺った、具材の大きなレトルトカレーの製造ラインの苦労と工夫の話を思い出す。
カレー、というか、麻婆豆腐なのか。
味の方向はカレーよりも麻婆豆腐に寄せてある感がある。
花椒の痺れも適切で行き過ぎなし、しかし個性として上手に生かしてあり、というバランスをうまく作ってある。
はじめはもう少し甘味要素が強いと好みなのだが、と思っていたが、食べ進むうちにこれこそバランスという確信がやってくる。これはよい。おいしいものだ。
カレーライスという食べ物は強い。その強い味と香りに他の料理、食材は飲み込まれてしまうことが多いのだ。しかし個性が強すぎるものと合わせると喧嘩する。
麻婆豆腐の味に寄せたこのバランスがやはり一番しっくりくるというのが本当のところ。なるほど納得がいく。
中華カレーというキーワードが少し前に聞こえていたが、そちらではなく、これだけ出来の良いレトルトパウチができてしまうと麻婆カレーの方がカレーライスの1ジャンルになった、という感がある。
パッケージの写真、グレイヴィボートに麻婆カレーを入れるセンスも秀逸。