カレーですよ4519(西荻窪 對馬流南インド系辛口料理店 タリカロ)奈良より出ずる辛口對馬流。

そのお店の名前は色々なところから聞いて知っていました。奈良にあるレストランで、心ある友人たちがみないい噂をしているので気になっていたんです。

カレー細胞、松さんの主催の去年のイベントの「SHIBUYA CURRY TUNE」にゲストで調理に入ったことも聞いて知っています。

その有名なお店が青天の霹靂、なんと西荻窪に移転してきたというのです。

 

 

カレーですよ。

 

 

いや、びっくりした。

もちろん長い時間をかけて考えて、物件探して、決めてと段階を踏んだはずで、とはいえこの最中での東京進出、その勇気と決断は賞賛に値するものであると確信します。

それで、メーカーの友人がプレオープン、のレビューデイに誘ってくれたんですよ。なんとも光栄。

 

「對馬流南インド系辛口料理店タリカロ」

 

楽しみにおじゃまをしてきました。

 

わたし、西荻窪に15年ほど住んでいた時期があるんです。大変心地よい町で、10年くらい前まではチェーン店が入ってきては逃げ出してゆくという、地元の個人商店を大事にする風土文化があって、流石に最近ではそういう店も入って定着したみたいなんですがその文化は揺らいでいないと感じています。

つまり、そういういい町にいいお店が引っ越してきた、そういうわけです。

 

店の場所は勝手知ったる西荻窪の線路沿い。アジア雑貨の「ばるはや」や西荻の老舗メキシカン「エル キシコ」が入るレンガビルの奥でした。なるほど、ここだったか。

良い雰囲気の落ち着いた店内です。おだやかな緑色の壁は品が良いですね。面白いのが席の仕切りに小屋のような意匠で柱が組んであること。

これは羊小屋をイメージしたものだとのことで、なるほど、センスというものがあるねえ。

そう、タリカロはマトン、ラムこだわりの店でもあるのです。珍しい国産マトンを使った食べられるんだよ。

 

さあ料理が出てきました。

 

・羊のスネ肉のニハリ

マトンの香り強く嬉しくなるニハリ。ニハリがスターターというのがおやっと思わせてくれて面白いです。ちょいと辛さ強めなのも好みでいいねうれしいね。

さらさらスープに滋養が深く溶け込んでいるなあと感じます。

そう、ニハリですがとろみの方に持っていかず、さらりとして重くなっていないんだねえ。なるほどスターターでいける調整。辛さと滋味でじわりと体と胃袋が動き出すわけです。

まず初めにスネ肉のニハリという並びには驚いたけどたしかに胃袋がやる気を出してくるのが実感できます。洒落たやり方だねえ。

 

 

 

・マトンスペアリブのロースト

 

ラムチョップ的なものかと思いきや、そんなイメージではなく、これはリブ付きのステーでありました。すんごいなこれ。

きちんと羊らしい美味しさと香りを残しながらそれをクセにはしておらず、クセと香りの壁を上手にコントロールしてある良い仕上がりです。

満足感、大きいなあ。

皿の外周に振ってあるスパイスとグリーンのチャトニがどちらもとても効果的です。つぶつぶ感をのこしたスパイスの香りも高いチャトニ、ミントは控えめで味を大きく変化させるというより肉の味に寄り添い加速をさせると言う文脈を持つよいもの。

肉によく合っていて、これは幸せな出会いになったねえ。とても満足です。

 

 

・タリカロ・カリープレート

ターリの形でやってくるタリカロ・カリープレート。

辛口チキンカリー、チキンキーマカリー、海老カリー、ダール、ポリヤル、アチャール、ライタと言う内容です。南インド風に仕立ててあるようだね。

強く印象に残ったチキンレッグが素晴らしいんですよ。柔らかく骨離れ良くふっくら仕上がっています。これはなかなかたいしたものだなあ。

実はちょっと東銀座を思わせる仕上がりで、しかし肉のチョイスが違うからだとおもうんですが、ふわりと仕上がっているのが好ましいんです。

東銀座はそのかみごたえとかんで行った時の味わいにフォーカスしている感じですが、タリカロのこれはふわりとした食感と滲み出る旨味に着地させているんです。

いい、いいなあ。

 

キーマカレーがたいへん面白いんです。青々しい香りを強く持ってくるのは珍しいと感じます。これはとても好み。

このターリの組み合わせの中にぴかりと光る個性と変化球でターリ全体の価値を一段上げていると感じます。

ダールも個性的でとても好みです。こう言う香りに仕上げるのか、とハッとさせられました。舌がホッとして一休みできるような味でとても好みです。

これが入ることではじめてこのターリが成立するのではないかしら。地味かもしれないけどそれが持ち味で、大切な名脇役の渋い俳優という役どころ、でしょうか。

 

 

辛口チキンカリー、これよかった。とても辛いんです。辛いのだけれどその辛さがなければ成立しないであろうというバランスを作っているのが素晴らしくてね。辛さ自体も意地悪ではなく程なく抜けていき余韻は残ると言う好ましいもの。臆せず食べるべきです。辛いよ、辛いけど、チャレンジするべき。

海老カリーはもうこれうまみが素晴らしい。ごはんにかけて海老カレーごはんを土台に作ってその上に辛いカレーを混ぜていたべていったんだけど、すごい楽しい体験だった。辛さに旨みが勝つんです。それがおもしろい、たのしい。

あとね、りんごのアチャールがとてもおもしろい。マスタードオイルとりんごの香りが驚きのマッチング。これ、いいじゃないか。驚かされました。

タリカロはその看板からして辛めの料理を標榜していますが、辛い料理ではなく辛さを主体にしてはいるんですけど、バランスをきちんと作っていて「辛さが良い、辛さが苦にならず、たのしめる」というところに着地させている感があります。この日の料理の総合的な感想はそことなりました。これができるってなかなかにすごいことだと思います。

あいにくの雪混じりの寒い日で、そんな日の記念すべき出発でしたが、店内は強い熱気を帯びていました。

や、集まったメンバーに驚きを隠せなかったよ。すごかった。

 

手伝いと仕掛け人でもある鬼頭さんに富田さん。スパイシー丸山さん、カレー細胞の松さんにアキノ・リーさんもやってきました。のち、毎日連続カレー三兄弟も登場。そしてなんと小野員裕さんまでもがいるんです。こりゃあ大変だ。

言ってしまえばこれ、「全員揃った」状態なのですよ(笑)。

そうだなあ、わかりやすい内訳で言うとマツコの知らない世界に出た人間がこの日の客の半分、なんて言いかたができます(笑)。あと2回オファーかかってるけど出なかった人(あたし/笑)。

でもね、そんなことはほんの些細なことで、とにかく想いあるカレーの人たちが集まったと言うこと。つまりここタリカロはそういう人がお祝いに駆けつける店であると言うことになります。

1月30日、奈良よりやって来て、東京西荻窪にグランドオープン、です。

 

 

杉並区西荻南3-15-13高梨ビル1F

基本営業時間

定休日月・木

営業時間

11:30~14:30(数量限定あり)

17:30~22:00(Lo21:30)

※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合あり