カレーですよ4531(レトルト ヤマモリ 2050年カレー 中辛キーマカレー)夜明けは来る。虹はかかる。

ヤマモリの東部支店商品企画開発部さまよりカレー、届きました。開いてみるとおやこれは「2050年カレー」の新作ではないですか。まさかの第4弾。取り組みが継続していてとても嬉しいな。

これは開発の伊達さんと澤村さんからだね、きっと。

 

 

カレーですよ。

 

 

いちどヤマモリの東部支店におじゃまをしたことがあります。その年の夏、三林社長から直々にご招待いただいてタイ・ラヨーン県のイースタンシーボード工場団地の中にあるサイアムヤマモリの工場の増床の記念式典に参加させていただきました。素晴らしい体験でした。

 

そののち東京に戻ってから、東部支店に「2050年カレー」の発売前の試食のためおじゃまをしたんです。

パッケージがすごく面白くてSFを読むのが趣味のわたし的には強く突きさる良いアイディアに満ちていたのですが、すぐ後に社内プレゼンテーションがあるそうでこれでいいのかどうか心配であるという話しをうかがいました。

パッケージは人類の終焉的ななかなかにハードコアなイラストレーションが踊り、これでスーパーマーケットのフェース取り合戦に乱入するのは大変かもしれない、という側面もたしかにありました。が、しかし絶対に他社がやらない面白いパッケージであり、そのイラストの内容とこのカレーの開発、発売意義とがきちんとリンクしているのです。整合性があってしかもメッセージとして強い。かつ食品メーカーがこれから絶対に避けて通れない代替え肉、グルテンミートやベジミート、プラントフードなどに関連する食品。となれば、話題性というところに流れるはず。

わたしは「あの三林社長の慧眼がこれを素通りするはずがない。このパッケージはいいものです。自信を持ってプレゼンに臨んでください」というようなことをお伝えした記憶がありました。

はたしてしばらく後に送られてきた製品にはあのラフスケッチそのままのイラストレーションが。うん!さすが三林さん、やはりこれ、通したのだな。東部支店商品企画開発部の皆さんの実力、伊達ではなかったというわけです。

そしてそのときにラインアップされた3種に加えてまさかの今回第4弾。まったく色々と感じるものがあり、感激します。ヤマモリは、釜めしの素とタイカレーだけじゃない。こういう取り組みをもった企業なのです。

これはベジミートを使ったレトルトカレーのシリーズ。食糧危機をテーマとして根底に持っての「2050年カレー」という製品名。

食糧危機の打開策という観点から作られた製品で本当に興味深いものです。

深い浅いではなく、現段階ではまず消費者に興味を持ってもらい、試してもらい、「なんだ、意外と普通でないか」などの意見を引き出せたら成功なわけですよ。

この「2050年カレー」は肉を使っていません。ベジミート、ソイミートなど呼ばれる大豆たんぱくから作った動物性ではない代用肉を使用しています。

これが驚くべきもので、前のシリーズを食べているときに、食べ進んでいく途中で肉が入っていないことを忘れてしまっていたんだよね。なるほどソイミートであることを忘れるくらい自然な食感やお味。この何気なく仕上がっているというところに意義があってそれこそがこういうものが到達するべき形なのだろうと感心しました。

 

YouTubeでイメージ映像まで制作しているという凝りよう、一見の価値があるので、ぜひ。終末系SF映画の予告かという作風に思わずニヤリとさせられます。

こういうカレー、ベジミートなど使った場合やはりキーマカレーが一番肉感が上手に表現できるのではないかと思います。それが具現化された感がある「2050年カレー 中辛キーマカレー」なのです。

しかも前よりももっと完成度上がってるなあ。

つぶつぶのベジミートは意識して食べても何ら違和感ない食感、お味です。カレーソース自体はトマトと玉ねぎが土台のクセのない良いカレーで幅広く受け入れられる味の落とし所で、おいしいんだよね。そしてやはり素で食べてしまい忘れてしまう大豆由来のグルテンミート。やっぱり忘れてしまうなあ。肉ではないということを忘れるくらい、ただの大粒キーマでした。

注意すべきはハラール、ヴィーガン対応であったり動物由来材料不使用ということではないということ。どうもまだここら辺を混同してしまう人が多い感があります。仕方ないです。今は途上。過渡期なのだからね。だから盛り付け、あえてチャーシュー、お肉を一緒に盛ってみたんです。

このシリーズはハラール、ヴィーガンなどがテーマではなく、植物性タンパク質食材である大豆ミートを体験するというところにあり、そこにフォーカスされているのです。まったく素晴らしい。

2050年まで続いていってほしい製品だよねえ。

そして最後にパッケージを見てほしいのです。冒頭の写真です。

あえて陰鬱と言いますが、そうも取れる第一弾の時の人類終焉の時的なあのイラストは、危機感を持ってみんなで頑張ろうというメッセージ。そんなメッセージ性強いあのパッケージがほら。

夜明けと虹。胸がぐっとなりました。言われなくても伝わってきます。わかってしまうんです。

 

今だから、このパッケージになったのだね。

夜明けと虹。想いを感じずにおれなかった。夜明けは必ず来る。その果てに虹はかかる。だから諦めずに進む。そういうことです。わたしも、皆さんも。