カレーですよ4569(千葉勝浦 大勝軒next 勝浦ビーチ店)海沿いの大勝軒。

時間やお腹の空き具合、それと自分がいる場所。この要素がうまく重なるとその日に行くレストランが決まるんですよ。いつもそう。そういう、考えるにちょっと毎回、いや割と毎日そういう奇跡が起きて色々な飲食店で食事をしているのです。

 

 

カレーですよ。

 

 

最近では〇〇に行こう、というのはあまりなくて、たまたま腹が減る時間にこの場所にいるからあそこに行こう、が多くなっています。とても自然だよねえ、それ。そう思っています。

憧れの店、どうしても行きたい店、そういうのもいいですが日々の中で自然に行った先で食事をするのは思わぬ出会いがあっていいものですよ。

この日は勝浦。お腹の空き具合と気分、いる場所で、そういういくつかのう要素が重なって、その中に「御茶ノ水、大勝軒」でお世話になっているおぐみさんの退院などいう嬉しいトピックもある中、その「お茶の水、大勝軒」のブランチである、

 

「大勝軒next 勝浦ビーチ店」

 

に立ち寄ることができたんです。ひさしぶりで嬉しいな。

「お茶の水、大勝軒」の山岸マスターの味を忠実に守るというスタイルの次の一手が勝浦でした。その後信州志賀高原に「山ノ内町大勝軒」も開店。山岸マスターゆかりの地での営業ということで、その想いが伝わってきます。

さて、どうしよう。去年ここにきた時は手が勝手に「勝浦もりタンタン」のボタンを押していたんだったなあ。券売機の前で暫し腕組み。今回は勝浦タンタンメンに敬意を評して、

 

「勝浦タンタンメン」

 

にしてみました。もりではなく汁そばにしてみたんです。

もちろんと第7回 神田カレーグランプリでカレー専門店を尻目に見事優勝を攫った「復刻版カレーライス」のミニカレーも抜かりなく券を買いました。

勝浦の海べり、崖の上から海を見下ろすように建つ絶景立地の店は昼間がハイライト。この日は夕食で、海は見えない時間でしたけど、のんびり過ごせましたよ。

さて、やってきた御当地ラーメンである勝浦タンタンメンをお茶の水、大勝軒の方へ手繰り寄せたこのメニュー。

酸味と辛味、すするとむせるあの感じもちゃんと勝浦タンタンメンのスタイル、方程式そのものです。で、そこにお茶の水、大勝軒でお馴染みのあのぶ厚い旨味のラーメンスープが融合するわけです。なるほど勝浦タンタンメンが進化を遂げていますよ。勝浦タンタンメン、わりとシンプル、単調なんですが、あのおいしい魚介だしで抑揚がつきました。

前もそんな例えをした記憶がありますが、甘味と旨味を土台に据えてその上で日本で構築しなおしたラッサム、とでもいえる酸味と旨味。いやこれ大変うまい、面白い。水面に油多めのイメージがある勝浦タンタンメンなんですがここ大勝軒next勝浦店の一杯は脂は多いですが不思議としつこくならない気分の良いすっきりしたもの。そして、

 

「ミニカレー」

 

ですよ。

ご存知の「復刻版カレーライス」、やはり素晴らしいものであること、改めて実感します。

無造作にスプーンがカレーに突き刺さる昔のラーメン屋らしさといいましょうか、木訥としたこの感じが好きだなあ。

やはり旨味の厚さがスタンダードなジャパニーズスタイルカレーライスを上回るぶっといもので「ここだけでしか食べられない」感を強く主張してきます。

正しくカレーライスであり、おや、こんなにうまいカレーライスしらないぞ、なんでだろう?となるのがおもしろい。

なんでもなにもありません。そんなもの、もちろん秘伝のラーメンスープからくるものであることは言うまでもないわけですよ。

 

そして。

ラストスパートはカレーライスに先程の勝浦タンタンメンのスープをたっぷりかけるんです。かけるというよりも注いで浸すという感じまで、じゃぶじゃぶと入れてやります。

名付けて「勝浦タンタンカレー雑炊」だ(笑)。

これがもう、最高に美味いんだよ。これをやりたかったんだよ。

この組み合わせ、「勝浦タンタンメン」+「復刻版カレーライス」の最終形態といいたいんですよこれ。酸味と辛さが優しく旨味濃いカレーソースとバランスしてたまらない旨さなんだよ。いや、まいったまいった。山岸マスター、大変失礼しました。

「大勝軒next 勝浦ビーチ店」でしかできないこの組み合わせ、この美味しさをさんざ堪能しました。

 

この日はお店の御店主には色々お声をかけずにそっと席を立ちました。

お腹があったまって幸せだったなあ。

舌にはまだあの組み合わせの味の記憶がのこっています。