栃木、小山あたりはパキスタンの人々のコミュニティがあるようでパキスタン料理が食べられるレストランが点在しています。都市部のように密集した地域ではないので点在、ということになるんですね。つまりクルマでの移動が基本となる地域性。
カレーですよ。
この日訪ねたレストランは、新幹線のアンダーパス横にありました。そのアンダーパスの横に出るのにちょっと迷ってね。地図だけ見てるとわからないこともあるなあ。
店頭にちょっと適当にクルマを置いて(この感じが地方に出てきた感)お店に入るます。結構大きなハコだぞここは。大きめの店、大きめのホールで席間に余裕がある。安心です。
「ダルバール パキスタン レストラン」
というレストランです。
広い店内に衝立が完備される快適な店内。ホールは広くて天井も高く、安全快適です。ありがたいが少し心配なお客さんゼロ。とはいえ食事を始めて少ししたらパキスタンの若者が2組ほど入ってきてホッとしました。
ホールのパキスタンのにいさんがやって来て「ジャパニーズメニュー?パキスタンフード?」と聞くのでもちろんパキスタンメニューをリクエスト。すると厨房入り口にあるホワイトボードの方へ手招きされます。メニューブックではなく日替わりなわけね。うんうん、そうだよね。種類も結構な数が揃っています。タンドール料理も種類多いなあ。ビリヤニ、プラオ、ハンディにタンドール調理の各種メニュー。いいじゃないいいじゃない。
きょうはさらっとごはんものにすることにします。まあ、さらっとにはならないのも知っているんだけどね。多分大量に出ます。たぶん。果たして大量にやってきた、
「カブリプラオ」
は甘めに仕立てた炒めごはんです。
パキスタンスタイルのあまくてうまい、わたしの好物のプラオ。これ、とても好きだ。そして都内ではなかなか食べられないんですよ、甘いプラオ。前も栃木の別の店で食べたんですが、やっぱりこの「カブリ・プラオ」は大変に好みなのです。
これね、プラオ自体、炒めごはん自体が甘いのではないんです。
上に乗るにんじんはグラッセ的に甘く味付けされていて、それにレーズン、ドライアップルなども混ぜ込んであってこれらが甘い要素となっているんですね。他にもカシューナッツ、ピーナッツなどがたくさん入り、食感と香りに花を添えている。
インドレストランで見たことないですか?「カブリナーン」というメニュー。甘くてナッツなんかが乗っている(入っている)ナン。あれのチャーハン版だと考えるとわかりやすいかもしれません。
プラオ自体は骨つきマトン入りのシンプルな炒めごはんなんですが、これがもうね、とにかくうまい。
まずマトンの仕上がりが素晴らしくて、ふわりという表現がぴたりとくる、骨つきなのにふわふわの食感に 驚きました。
そして味以上に香りが素晴らしいんだよ。ケモノくさい、というところは一切なくて、驚くべき上品仕上げ。マトンで上品な香りに仕上げてあるんです。こりゃあ感激するよ。
ほんの少しあるクセはなぜだかコーンビーフを思い出しました。いやこれはいいものだ。
そのステキなプラオのマトンは至る所に隠れていて、肉の数を気にして食べずとも大丈夫。たっぷりなのですよ、おにく。
そしてそのあまうまいプラオにライタをかけるわけですが、これまた実によく合うの。
スパイスがかなり入った、ちょっとマヨネーズを思わせるところもある強い味のライタでこれ自体がなかなかいいんです。これを混ぜるとスパイシーで個性的な味にガラリとチェンジ。とても楽しいですね。いいなあこりゃあ。キャラクターの違うごはんを交互に食べているようなものだよこれは。ライタのおかわりが欲しくなりました。
シンプル、ぶっきらぼうなキャベツ刻みのサラダは胡麻ドレッシングがかかるご愛嬌。これはこれでいいと思うよ。
満足感が高い。異常に高いです。そして腹一杯。
いや、危なかったよ。ひとりなのにほかにハンディとかカレー類を頼みたくなるのをグッと我慢したんだよ。頼んでたらたいへんだったな。とは言え頼んじゃったら弁当箱に詰めてってすぐに頼んだと思うけど。
しかしこのプラオに汁物をかけてみたいものだなあ。どういう感じになるだろうなあ。
今度は誰かと一緒に行こうっと。