スパイスヴィレッジは面白いんですよ。そこは後藤シェフの秘密基地であり、冷凍食品ファクトリーであり、フードトラックの仕込み場でもあって、しかもガンプラの倉庫でもある場所です。
カレーですよ。
いつも仲良くさせてもらっている後藤シェフ。少し前にメッセージが来て「企画をあたためていたレトルトカレーができました。送るから待っててね」とありました。
届いてびっくり。おいおい、
「レイソルカレー」
って書いてあるじゃないか、箱に。あっ、公式だよこれ。すげえあな。
まずは何はともあれ凄いのが、よくもまあ「レイソルカレー」という製品名で世に出せたものだ、というところ。権利もあればなにもあるでしょう。そいつを全部背負って大人の都合を飲み込んだり交渉したりしての結果が出たのだろうねえ。なんとも大したものだよ、後藤さん!たしかにスパイスヴィレッジはクラブスポンサーである「日立台カリーぶ」を主催しているという立場もあったにせよ、製品化に漕ぎ着けるには大変だったに違いないはずです。しっかりと公式のグッズECにも掲載されてて。これは感激だねえ。
https://www.reysol-online.jp/s/g/gHK-KR0001-NS/
そして、このパッケージの中身。笑っちゃったよ。
外から見ればクラブカラーの黄色が眩しい真っ当な公式系デザインになっていて、うむうむと納得がいくわけです。が、箱の中身だよ、中身。
みなさんわかるかな、これ。この説明書きのデザイン。なにか思い出しませんか、そこの男性。接着剤とタミヤカラーにまみれた少年時代を送ってきたあなた。
そう、これ、プラモデルの組み立て説明書そっくりなんだよ、それもモダンなやつ。ハセガワ、タミヤというよりも、バンダイのノリ。色プラ以降のノリ。しかもちゃんと表と裏、裏だけモノクロにしたりパーツごと写真とか注意マークの色使いとかね。
ここまでやると俄然、レトルトカレーに付属の小袋二つがプラモデルキットの別袋パーツに見えてくるわけですよ。付属のステッカーもデカールに見えてくるわけです。(見えてこない)
わかる。わかるよ。「炊飯器※付属しません。」わかるなあ。
元プロモデラーの、キッチンカーに何故か未組立のレアガンプラを乗せて(非売品)営業しているちょっと狂った(ほめてる)後藤シェフならではの遊びなのだねえ、これは。このカレーはカレーマニアではなくてガンプラマニア、プラモマニアに売っていきたいと思える逸品です。ああ、素晴らしい。ああ、おもしろい!
さて、組み立て、、おっと、あたためと調理、だよ。
なにしろガンプラ、、じゃないや、凝ったキットタイプレトルトカレーです。まずは付属のターメリックを使ってごはんを炊けと指示がありました。やだよ、めんどうだよ(笑)ということで、もう少し簡単な方法もありますよ。
わたしはフライパンに少量の熱した油を用意して、そこにターメリックパウダーを入れて弱火で油に香りと色をつけてやって、そこに白ごはん投入という形にしました。木べらで色をまわしてやると、ほんのり黄色くなります。炊飯が推奨されていたけどこういうやり方もありですよ。そして温玉の指示もあったけど、目玉焼にしてみたよ。
ここらへんはほら、アレなわけです。航空機のキットなどである着陸脚を展開している状態を選ぶか、収納してスタンドで飛行状態を表現するか、あの差し替え的なチョイスと言っていいでしょう。完全変形じゃない差し替えでフライングアーマ形態にするZガンダムの食玩みたいとも言えます。(いえない)
おっと、肝心のお味だよ。
スタイルはキーマカレーとなっていました。旨みと辛さとスパイスの刺激のバランスが良い感じです。挽肉が大きめの粒で入っていてちゃんと食べ応え、かみごたえがあるのがチャームポイント。ふくよかな奥行きはココナッツと味噌からかしら。食後に口中、爽やかな香りが残るのが心地いいですね。
この日はヨーグルトで味変を試しました。これはなかなかいいので試して欲しいですね。よりまろやかになるんだよ。
ごはん、かんたん調理にしてしまったけどちゃんと香りが乗りました。色をつけるだけでも楽しいけど味と香りもちゃんと追加されて一安心。
次回作のレトルトカレーはランナーについてるといいと思う。
「このキットにはアムロは入っていません」!