【クルマ旅】OYO プチホテル花南 車山高原で眺め良い快適朝ごはん。

大満足の夕食「霜降り馬刺しと絶品たてがみプラン」のセットとオーナーの心づくしのカレーライス。ああ、なんというしあわせ。ひとしきりオーナーとのおしゃべりを楽しんで、部屋に戻りました。

 

いやあ、いいな。泊まり、いいな。いつもだと夕飯のカレーを食べたらブラブラとクルマで彷徨って、眠くなってクルマのシートで寝たり、明け方部屋に戻ったり。それもわりと好きでやってますが、おいしい夕食の後に気持ちいい風呂と清潔なシーツと枕が待っているっていうのは堪えられないねえ。

外はしんしんと冷え込んできているようで、月が真っ白で高く上がっています。部屋の中は暖かで快適。少し荷物を整理して、明日着る服を選んだり新しくおろすセーターの写真を撮ってみたりして遊んでみます。少々ため込んでいた執筆仕事も少し進めました。こんな素敵な場所で仕事とは色気がないわけですが、でもやっぱりWiFiが部屋で過不足なく使えるのはありがたいです。助かりました。

熱めに入れた風呂でからだをゆるめてそのままベットに倒れ込みました。いい気分だなあ。

翌朝。朝食。着替えてレストランに向かいます。

 

改めて昼間見るレストランフロアは深いブラウンの太い梁と柱、大きく高く取られた窓が力強く美しいです。

天井が高いホールは窓から入る日差しが開放的で良い気分。

そしてここで正しく旅館の朝ごはんです。

ああ、もうこういうの、こういうのが食べたかった。いいなあまったくもう。

なんでこう、旅館、ホテルの朝ごはんというのはやる気にさせてくれるのだろうね。

生活時間帯が世間様からちょいとずれているわたしですが、旅先の朝メシっていうのはなぜだかガツガツ食べたくなるんだよな。

あれはいったいどういう仕組みなのだろうなあ。

オーナーが勧めてくれた席、昨日のテーブルと同じ場所ですが、テーブルセッティングを見ると昨日の晩と着席の向きが違うなあと思ったら。

「眺め、いいでしょう?」

と。

そんな気遣いをいただけるこの幸せ。なんともふわりといい気持ちにさせてくださいます。

そんな幸せにぼんやりながらも、それでもごはんのおかわりだけはぐっと我慢して(昼のカレー取材のために空けておくのである)おとなしく完食しました。

お漬物のきゅうりがものすごくおいしかった。舌が強く白メシを要求するのには往生しましたよ。

オーナーが食後に勧めてくれたコーヒーも美味しかったな。

筒型の石油ストーブであったまり、ほくほくと幸せな気分をもらって、さてまた旅支度。チェックアウトです。

荷物をクルマに積み込むために外に出ました。

 

朝の光で改めて外観を見るとドイツ住宅の特徴と同じく、厳しい気候、雪が降る地域特有の急勾配の三角屋根や特徴的な縦長の窓、入り口の扉上には黄色い6枚の花弁としゅっとした形の葉、オースターグロッケかな、これは。黄色い水仙の花のプレートが掲げられていました。玄関上には1987の銘。いいねえ。良い感じ。

改めてオーナーに感謝をお伝えしてホテルを出ました。

お世話になりました。

 

また必ずお邪魔したいものです。ありがとうございました。

さてと。ここからは完全ノープラン。いや、いつも通りですが。

 

まずは近隣、と思いなにも考えずにクルマを出します。ほんとに近くにキャンプ場があったりして、そこをちょっとだけのぞいたり、途中の峠道で美しい風景の写真を撮ったり。別荘エリアなので道端でお茶を沸かすのは控えてみました。

偶然通りかかったススキの原を散歩してみました。なんともまあ、気持ちがいい。

車山のスキー場を抜ける道がもうね、最高に気持ちが良くて。

本当にクルマやオートバイをゆっくりと走らせるのに良い環境です。

途中の峠からの眺めも素晴らしい。眼下に白樺湖が見えます。写真を撮って、深呼吸をして、ちょっと道端でお茶を沸かして。

どこの何を観光するではなく、通りすがりの風景を眺めるために途中途中でどんどんクルマを止めるのが本当に楽しいです。思うに人間、たまに「広さを深呼吸」しないとダメになる気がするんですよね。

 

ちょいと行き先を考えて、そのまま帰るのはもちろん勿体無いので足を伸ばします。ちょっと日本海側まで行くかな、とも思ったんですが、まあゆっくりぶらり、ということで松本へ。道中、山と山の間を縫うような、山里の細い街道を良いリズムで進んでいきます。日本の正しい秋と冬が感じられる道行き。

所々に葉が全部落ちてオレンジの実だけが輝く柿の木が立っていたり、その柿を軒先で干している家があったり。そういうものを呼吸すると東京の価値観と時間のスピードが異常なものに感じてきます。どちらを取るということではなく、どちらも必要なのかもしれません。

さて、松本だ。あてにしているカレーのお店があります。随分久しぶりになっちゃったなあ。

旅は続きます。