浅草にいたのです。腹が減っていたのです。
ちょっとカレー店に縁がない夜だったよなあ。
カレーですよ。
なんでだろう。たまにそういうリズムの時もあるんだよね。行ったら休みとか、営業時間帯が合わなかったりとか、そういうのが色々かさなるものだよね。
そういうなか、規制は明けたがそれには関係なく、深夜早朝もずっといつでもやっていてくれた我らが味方、
「富士そば」
です。
たしかに安全やリスク回避のために規制という形で店を閉めてもらう協力を求めるやり方もあるでしょう。だけどそうやって店がやっていないことで困っている人も多くいると思うのです。
困っている人はそういう中でやっていてくれるお店を大事に思います。だから感染リスクを下げる努力もするでしょう。お店だってももちろん抜かりなくしてるはず。性善説だけでは成らない世の中ではありますが、その姿勢や関係、構造は応援したくなるものがあるよね。
さて、懸案事項。
「カツ丼カレー」
を注文ですよ。
いつでもわたしが主張する「カツカレー否定」(笑)なわけですけど、これはそこに当てはまらないんだよ。それはバランスその他の問題。
カツカレーはどうもあの、せっかくのシャキッとざくざくっと揚がったカツをカレーに浸してしまって台無しにする行為、あるじゃないですか。あれがどうにも許せない。せめてごはんのてっぺんに乗せてカレーの洪水から守ってほしいんです。
しかしこの「カツ丼カレー」はそんなこと気にする必要もないのですよ。何しろカツ丼ですから。すでに卵とじにされてしっとりべっちょりで、それを楽しむのがカツ丼だと思っているからね。その後カレーに浸っていようが構わないわけです。
しかもあの甘辛い出汁がカレーとの境界線を曖昧にしてくれてね。味がよく馴染むのがいいんですよねえ。これはなかなかの発明品と言えましょう。
浅草、富士そば、カツ丼カレー。何の意味もなくつながりもないです。
でもそれでいいの。浅草はわたしにとっては日常の場所だから。