カレーですよ4759(国府津 マカロニ市場 小田原店)カレーパエリヤ。

最近球が止まって見える。いや、ラケットの真っ芯に球がむこうから勝手に入ってくるというか、振り回したバットに自動的にボールが当たるというか。そんな気分なんであります。

君はなにを言っておるのだ。そう思うよね。それはつまり、

 

 

カレーですよ。

 

 

それはつまりカレーのことです。中華に行こうがフレンチだろうがわたしのいく店にはカレーが潜んでいて、わたしのキャッチャーミットに向こうから飛び込んでくるのです。

この日、もちろんカレーではなく、イタリアンを求めて行ったのですよ。

いや、それも違うな。マカロニのグラタンかなんか食べられるんじゃねえの、とかそういうゆるい気分でクルマをとめたのです。

毎度気になっていた国道1号線沿い、酒匂川の手前。

 

「マカロニ市場」

 

というお店。「マカロニ市場」とはなんぞやとずっと思っていました。とはいえカレーではないので熱心に調べることもせず、しかしどうも気になっていてカレー分の胃袋を空けておかなくていい日があれば寄ってみようかなあ、程度に思っていました。で、そういう日がやってきて、寄ったんです。思ったお店とは少し違っていました。

入り口を入るとパン屋風というか、洋菓子店というか。パンが並ぶ棚とガラスの冷蔵ショーケースにはケーキがたくさん。おや、レストランじゃなかったか、と思ったら奥にホールがありました。こじんまりした(それでも広いのだけど)物販の建物を抜けるといきなり天井の高い広大な空間が現れます。体育館クラスというのは大袈裟かな。でもそんな感じ。

たくさんのテーブルが並び壁際にはピッツァの窯が設置されていてお店の人々が忙しそうに歩き回っています。

席は7割がた埋まっていて活気があって気分が良いね。なるほど、これは市場、マーケットだ。マカロニ市場と言う店の名前の意味がやっとわかった気がしました。

メニューを見てみると、マカロニと言う名前がつくメニューは見当たらなくて、さりとてガチガチのイタリアンレストランと言う事でもないようで。なかなかバランスの良いメニュー構成だと感じます。ピッツァもパスタも揃っているけどハンバーグもあるという感じで、悪くないよねこれは。

そこから選んだのが、

 

「野菜のカレー風味パエリア」

 

です!(笑)まぁ、なんというか、やっぱり出てきやがった。カレーですよ、というわけです。

そして選んだのには訳があるんです。ただカレーって名前がついてたから選んだんじゃないよ。

ここのところウイグル料理やパキスタン料理、インド料理などを食べるチャンスが多くあってね、その中でポロ、プラウ、プラオ、プロフなどの類を食べるチャンスが何度かありました。いわゆる日本人の感覚から見る所のピラフの一族です。その一番端っこにあるのがパエリアと言われており、炒めが主流となっているピラフ一族の中で生米をフライパンで茹でていく調理スタイルのパエリアには前述の流れもあってちょっと興味があったんですよ。そこにカレーの名前がついているわけで。これを避ける手はないでしょう。

さて、賑やかで気分良いホールを眺めながら待っていると、野菜のカレー風味パエリアが登場。なかなかよかった、面白かったよ。

とうもろこしがでんと真ん中に据えられる楽しい見てくれ。いいね、なんかいい。

実はひと口目に「ちょいと塩が弱いかしら」と思ったお米の部分のその調味は、ちゃんと野菜とのバランスを見てあって穏やかだと思っていたサフランの香りがだんだんと強まる感じがあります。おお、いいね。

ごはんが楽しい食感です。ちょっと角、芯ではなく角が残る茹で上がりの具合がらしさを感じて楽しいです。カレー味、なんですがほんのりとカレー粉の香りがつくんですけどサフランを殺していない程度で、、うむ、なかなかの加減ですよこれは。

いや、いろいろ書いているんですけどこのパエリア、なんだか不思議。一口ごとに印象が変わるんです。塩が弱いと思ったらふた口目はそんなことはなく、野菜の甘みが、と思ったら次に口に入れたパプリカにはけっこう塩でエッヂをたててあるんです。そうか、そういう「揺らぎ」みたいなものを楽しむのか。

あれだ、パエリアパンをぐるぐるかき混ぜる絵はあまり見たことがない。そういうことか。そうだっけか。

カレーじゃなくなるとからきしなのでありました。

 

お肉のビッツが強い旨味でかみごたえもあって楽しいんです。挽肉ではなくきちんとした肉を叩いた、切った感じ。良いね、おいしいね。

翻弄されつつ楽しんだパエリアはなかなかのものでした。

十分な満足。なんか、またカレー食っちまったな、、