カレーですよ4853(横須賀 泡乃音/あのね)横須賀に南インドを見た。

横須賀では珍しい、南インドスタイルの料理を出してくれるお店。日本人のオーナーシェフが料理を作ってくれました。日産の追浜「GRANDRIVE」で電気自動車の試乗をおえて、お昼過ぎ。

 

 

カレーですよ。

 

 

実はね、「カリーすなっくベンガル」に行こうと思っていたんですよ。コテコテのカレーライスが食べたかったから、横須賀の老舗で。カレーライス然としていて、どろりとしていて、インド人の絵が描いてあったりして、福神漬けが真っ赤で、そういうのはいいなあ、横須賀でこそ食べるべきだなあ、と思っていたのですけど。臨時休業。絶好調というわけです。

それでたまたま、

 

「泡乃音」

 

という洒落た名前のお店に行き当たったんです。大当たり、なんです。

細い路地にあって少しうろうろしました。

中二階ほどの2階にあって、雰囲気のあるお店です。どんなお店だろうな、と入ってみると、おそらく横須賀では珍しいはずの、南インドスタイルで料理を提供しているというね。おお、なんかこれは新鮮。横須賀地区の南インドかあ。日本人のオーナーシェフがカウンターの中、おひとりで回してらっしゃる様子。

メニューを見るとどうやらミールススタイルの定食のようで、メインディッシュ(カレー)が本日のチキンカレー、マトンカレー、野菜カレー、魚カレーと4種用意されています。そこから2種〜4種と好みの組み合わせを選んで注文するというやり方。欲張りな人も安心というわけですわたしです。

おなかと相談して3種、ごはんの量をこれも選べるというので200gにて行ってみましょう。

出てきた料理がこれです。ひと目見て嬉しくなるような華やかで豪勢なものでした。

ああーいいねえ。さっきまで「コテコテのカレーライス」など言っていた舌が乾かぬうちに南インドスタイルの美しいカレープレートに夢中にさせられています。

 

ブラックペッパーマトン

肉は大きく噛みつきがいがあって幸せを感じるやつ。しっかりとマトンの複雑な味わいを丸め込んで美味しいのに昇華させているんです。これはうれしいなあ。肉の個性のアタック強い、しかし嫌味がないひと皿で完成度高いです。これもおいしい!

 

ブリと小松菜

和風を大いに感じる旨味深いひと皿。とはいえマスタードシードなど浮かび、スパイシーでもあるんです。これ、絶品だ。ブリだよねこれは、とよくわかる魚出汁がたまらない。ああ〜もうさ、お魚の出汁とかって日本人は反応せざるを得ないよねえ。おいしいっ!!

 

ベジタブルマパス

これ、すごい好み!ココナツミルクで甘く穏やかに仕立てた中にカルダモンなどガリリと効いていい感じ。ココナツファインのつぶつぶが混じるのも楽しいです。野菜とココナツミルクのバランス、お互いを補完して響くこの味わいに夢中にさせられました。これこそずっと食べてられるやつだねえ。

 

ミールスですからサンバルもラッサムもついてきます。

これらがなくてははじまらないもんな。

ラッサムはトマトの味が濃く、個性的な味。アタック強すぎずトマトの風味が前に出て面白いです。

サンバル、これはスタンダードで正しいやつだね。やはりサンバルはそういうのがうれしいです。野菜の甘みが深みを作るという感じの良いもの。

ゴーヤのアチャールもすごくいい。

それ以上に好みで嬉しかったのが、甘め仕上げの柑橘チャトニがサイコーにいいんだよ。ライムかな、本国では見かけるものですが日本では甘く仕上げたアチャールはとんと見かけないんだよねえ。インドに出掛けて一番夢中になったアチャールがそれで、横須賀で出会えたのがとても嬉しかったのです。間違いなく手作りのものだねこれ。

ほかにも美しく色がついた長粒米のごはん、チャパーティーにワダまで付く贅沢プレート。デザートとして丁寧さがわかるキールまでついています。これでお値段1300円から1900円(ランチ)というのだからまいってしまうなあ。

しかも南インド料理の中に日本人の繊細さが潜む感じのよい印象。これは価値、大です。

横須賀カレーカルチャーの台風の目にうっかり入りこんでしまった感がありました。

次は店主さんといっぱいおしゃべりしたいねえ。