くろたライスというのは一体なんぞや。そこから始まった旅なのです。
カレーですよ。
例によってGoogleマップを見るともなしに見ていると(検索ワード:カレー)千葉県旭市でちょっと気になるお店を見つけたのです。
その名前を、
「スパイスキッチンくろた」
といいます。
KUROTA、くろた、、、黒田さんがやってる?なんだろうか。でも日本人じゃない感があるお店っぽいのです。わからない、気になる、どうしよう、、のときはやっぱり現地に行くに限る、ということでゴーだなこれは。千葉県旭市、ちょいと遠いです。銚子の手前だもんな。
たどり着くとお店はちょっと洒落た感じでおやっと思わせます。あ、センスがいいぞこの感じ。お店の建物自体は今っぽいハコなんです。良くも悪くも重厚感はない建物ではあります。そこに入り口を増設して他にも少し意匠を乗っけて上手にインドレストランの雰囲気を作り出しています。
こりゃあなかなかのデザインセンス、手練れの仕事という感じです。インドレストランの外観のツボってものをわかってやってる感じとでもいうのかしらね。最小限で最大の効果、雰囲気を上手に作り出しています。や、これはなんというか、さすがです。
店内の薄いオレンジ色にコテ跡を上手に残した壁と、仕切りの布。食器棚のペイントやカウンターのタイルなどお店の中もかなりいい感じ。うむうむ、これは大したもの。料理も期待できそうです。
頼んだのは懸案の、
「くろたライス」
まったく想像がつかなかったやつです。
メニューを見ると少しだけ説明があったんですが、やっぱりわからない。
まずね、「パキスチキン」という謎のメインディッシュが不明感たっぷり。調べてもちっとも出てきません。こういうのは注文してたしかめるに限るよね。
さて、現物がやってきました。ちょっと気の利いた定食という体で、なかなかによさそうです。
まずその「パキスチキン」、食べてみるとチキンジャルフレージという感じの仕上がりでしょうか。マサラと塩がぎりっと決まっていてごはん泥棒のニクイやつ。強めの味の炒め煮系ですがあいだに酸っぱ目仕上げのタマネギアチャールを放り込んでやると変化が出て楽しく食べ進められます。ああ、うまいなこれ。
タマネギアチャールじゃない方のピックルが殊のほか旨いんですよ。なんというのだろう、これはもう和風な感じなんじゃないかな。酸味に振らず旨味が強く、ガーリックと料理酒としての日本酒を上手に合わせたニュアンスがある気がするんです。これは旨い。酒の当てにも常備菜にもよさそうだなあ。
結果、なるほどチキンの炒め煮定食であったのかあ。大変美味しく、満足しましたよ。
メニューにはくろたライスの他にもキーマ丼やサーファーセットなどヒトクセありそうなメニューがあっておもしろいですな。
感じのいいコックさんが着ていたTシャツには「スパイスバカ」と背中に大書きしてありました。思わず吹き出したよ。
あとで調べると、どうやらくろた、は「黒タージュ」というお店の名前からのようで、このお店の前にもともとその名のお店があったようです。ホームページのごくごく目立たない場所にその名前、痕跡がありました。
そこから「くろた」は日本人オーナーさんのセンスであろう、と想像しました。
ところで黒タージュの「黒」ってなんだろう。聞き忘れちゃった。
疑問は増えるばかりなのであります。