情報を得て店頭で買える日を待ちに待っていた製品。ついに店頭に並んだのです。
これはうれしい。これはおもしろい。
カレーですよ。
カレーそのものじゃないんだけどね。とある特定ジャンルのカレーに大体いつもついてくるアレです。そのブツが何かといえば、ドレッシング。わたし、調味料全般とドレッシングに目がないんですよね。
調味料、ソースで言えば最近だと36cosのすごいやつ「イサーンソース」。これはタイ・イサーン料理を作るときに便利なやつです。お肉を焼くときのタレとしても優秀です。
で、インドです。ドレッシング。理研ビタミン株式会社が新発売。その名を、
「インドカレー屋さんの謎ドレッシング」
うっふっふ!思わずにやけてしまいました。どんなやつかすぐにピンときちゃったから。
名前を見てわたしのようにピンと来るかたは外食でたまにインド料理を選んだりするひとではないかしら。このキャップカバーを見れば一目瞭然です。
理研ビタミン株式会社のプレスリリースを見ると、発売スタート時はサイズが大きい1Lボトル×6 / ケースで出荷販売という、どちらかというと、いや、完全に業務用としての販売でスタート。知り合いのブロガー、ねんざBさんがムチャをしてました。きもち、わかるわあ。
そしてこの度、サイズダウンして家庭、個人でも使いやすい190mLサイズのものが流通するようになったんです。カルディで売ってます。
これ、大変に面白い製品なのですよ。
製品名の「謎ドレッシング」という呼び名、カレー業界でもわりと最近目にするようになってきたキーワードです。元々「インドレストランのオレンジ色のドレッシング」とか「インネパドレッシング」とか「あれ(笑)」とかで通じる(カレー好き界隈のみ)ものでした。
インド料理店が予想を超える増加の中、インド料理など興味がなかった層がインド料理やその周辺国料理を「カレーライスのバリエーション」と捉えてインドレストランなどに普通に足を運ぶようになったのと呼応して、そういうコア層以外の人から出てきた言葉が「謎ドレッシング」というワードだと考えています。
わたしはというと「インドレストランのにんじんすりおろしドレッシング」など呼んでいました。
そんな呼称よりも「謎ドレッシング」という呼び名、非常にキャッチーで上手いなあ。それをさらりと製品名につける理研ビタミン株式会社のセンスはなかなかのものだよねえ。
あのドレッシングは結構味の幅が大きいとも感じるものなのです。大多数を占めるのがトマトケチャップを軸にしてちょいとスパイスと砂糖をまぶしてやって、というものからフレッシュのにんじんや玉ねぎをすりおろして、という本格的、真面目なものまであります。
甘みがキーワードで、その甘みを引き出すのに砂糖を主にしているのか、野菜からがメインなのか、というところで線引きがされると考えています。高級店のものだと西洋料理の気の利いたレストランのものと境界線がなくなってくるんだよね。おもしろいなあ。
理研ビタミン株式会社の「インドカレー屋さんの謎ドレッシング」はその中間をとった実に上手なチューニングなんですよ。そこに「謎ドレッシング」の名前が来るセンスはさすがだねえ。
さて、肝心のお味。これがなかなかいい落とし所なんだよね。
お味を表現するのが難しいんですがサウザンアイランドドレッシングよりも酸味、刺激が控えめで甘みが前に出る感じ、かな。色はキユーピーのフレンチドレッシングの赤に似ている気がしますがあの味ではないわけです。
インネパのお安めのお店などでの謎ドレッシングは多分フレッシュの玉ねぎとかにんじんは入れていないはず、お店によっていろいろではありますけど。砂糖もちょいとキツかったりします。ケミカルまではいかないけど、やっぱり結構な人工的な味になっているお店も多い気がしてます。
逆に高級店ではフレッシュな素材を使ってオリジナリティを出しているところが多いですね。「インドカレー屋さんの謎ドレッシング」はそのちょうど間にあると言っていいでしょう。うまいバランス!
クセで言えばインネパ店のものより弱く、それはつまり「良心的」と言い変えられます。より自然な味なので、ヘタをするとインネパ店そのものの謎ドレッシングより旨いんです。インド料理の食卓だけではなく日本の食卓での日常遣いができるチューニングと言っていいでしょう。色々長々書いてきましたが、ようするに気に入ったんであるよ。
バランスよく、デイリーで使い出が良いもの。これはいいものが出たなあ。
さっさと1本使い切ったので次を買いに行かなくちゃ。いつでも買える一番近いカルディはどこかいな。