突然のお呼ばれでした。お声がかかったのがまさかのハンバーガー店から。しかもおやおや、何か間違ってらっしゃるのでは。このあいだもなぜかスイーツブロガーと間違えられて仕事の依頼をもらって(書けるが/笑)そう思ったんですが。
カレーですよ。
いや、いくよお。ほかならぬ齋藤店主監修だもの。
話しを聞いて納得至極。「spicy curry 魯珈 ~ろか~」の齋藤店主が監修を手がけているんです。なるほどそういうことか。だからカレーの人に来たか。
齋藤店主、本当にすごい。
少し前ならセブンイレブンのチルド、現在はイトーヨーカドーの冷凍、わさビーフのヤマヨシからポテトチップス。もう少しするとらーめん花月嵐。もちろん仕事を選んでいるとは察するけれど、とにかく大手からラブコールがひっきりなし。それを丁寧に受けて返してる。大した肝の座りっぷりだねえ。惚れ惚れする。
「シェイク シャック / Shake Shack」
はご存知の看板。根っこはニューヨークにあり、その名前を安売りせず大事に店を広げて行っているという印象を持っていました。(今回メニューは日本オリジナルです)
個人的には電子工作老人会的にいうと「タンディ・ラジオシャック」なんて懐かしい名前を思い起こしたりしてね、楽しい気分になります。小屋だよね、いいよね。バックヤード文化・ガレージカルチャーが香る感があります。そういの好きです。アップルコンピューターもバックトゥザ・フューチャーもガレージからだもんね。
過去のプレスリリースを見直すと、積極的にシーズナルメニューを展開してるようで伊藤久右衛門の宇治抹茶を使ったコラボレーションなど他業種コラボなども手掛けている様子。
さて、「spicy curry 魯珈 ~ろか~」齋藤店主監修の2品、「カレーシャック」と「カレーフライ」、いかがかしら。
【カレーシャック】
肉肉しさがゴーンとくる正しきハンバーガーの幸せがあります。ジューシーなアンガスビーフパティ、シェイク シャックのハンバーガーであるというアイデンティティは忘れずに、魯珈の血を少し加えたというバランスで完成させてありました。
おや、と思う上品さも感じるんです。それはカレーカレーさせすぎないスマートなセンスのソースのこと。あくまで魯珈・齋藤店主の「監修」であるところがミソなんだよね。コラボだともっとストレートに魯珈の味の再現となって、あれそのままをソースにしちゃうってのはちょっと強すぎる。他の味わいを飲み込んでしまうからね。シェイクシャックという看板の下で展開するにはちょいと無理がでるはずです。
だからこそのコラボレーションではなくてファインチューニングを施すが如きの「監修」なわけだなこれは。そこに齋藤店主の腕、センスが浮かび上がります。こういうチューニングこそ難しいからね。実は食べる前からそこが見どころだと思っていたんですが、やはり上手な落とし所。
ホルモン剤フリーにこだわるアンガスビーフ100%パティをメインに据え、モッツァレラチーズ、フライドオニオン(シェイク シャックオリジナルビール「シャックマイスターエール」で漬け込みフライ。これがすごくいいのです)、オリジナルカレーソースにニンジンのピクルス、レタスがサンドされている、という構成。
ニンジンピクルスが酸っぱ目で良いアクセントになっていました。ガーリックやチリなど入ったスパイシーなピクルス液つけ込まれ、これはつまりろかプレートのあの付け合わせ、副菜からのイメージか。こういうのが楽しいねえ。シングルでも一つあたりの満足感は大きく、ダブルなら尚更、です。
【カレーフライ】
こちらのポテトフライの方がわかりやすくカレー感を意識させられます。
カレーソースは辛さをオミット。上手にスパイスの香りを乗せてありました。なので幅広い舌のカスタマーにフィットすることでしょう。先ほど出たフライドオニオン(ビール漬け込みのちフライ)が甘味を乗せてきてたまらぬ幸せ。いいねこれ。
かなりのボリュームがあってお腹いっぱいにさせられますよ。ほんの少しだけ感じる苦味が切れ味を作っていていい感じ。これは多分カレーソースからかしら。うまく子供っぽくならないように仕立てられています。フレッシュの分葱がいいアクセント。フライも気分よくシャキッと揚がっていて食感いいですね。こりゃあビールが欲しくなるよ。いや、魯珈headsならばストロングゼロで行きたいところか。ね、齋藤店主(笑)。
販売期間は7月26日販売開始で9月中旬までの展開予定。価格はカレーシャック、シングル1133円(税込)ダブル1518円(税込)、カレーフライ836円(税込)。
カレーを題材としたハンバーガーは過去も現在も少なからずあるわけですけど(現在はドムドムが展開中のはず)「spicy curry 魯珈 ~ろか~」齋藤店主を監修として迎えた「シェイク シャック / Shake Shack」尊敬に値するね。いいものができました。
カレーマニア、魯珈heads の諸兄におかれては「spicy curry 魯珈 ~ろか~」齋藤店主の味そのものではなく、彼女がどんな仕事をしたのか、という視点で出かけてみると面白いと思うよ。
わたしからもお薦めしたいです。