正月の三ヶ日、なかなかにカレーを見つけづらいわけです。そりゃそうだ。でもカレーおじさんアキノ・リーさんが年末年始営業情報など集めて公開してくださっていたりもしますよね。ありがたい。むかしはあたしもそういうのやったりしてました。
カレーですよ。
それでね、浜松のインド料理のお弁当専門店「アンミッカル」のえりさん(他の顔、他の仕事もいっぱいもってる)がこっちに帰ってきているとのこと。おっ!久しぶりにおしゃべりしたいなあ。
せっかくのそんなチャンスですからお正月の三が日からやっているお店がある祖師ヶ谷大蔵へ向かいました。
「スリマンガラム」
であります。
実はえりさんとは去年のお正月も一緒だったの。去年は八潮スタン「カラチの空」。ジャベイドさんのところに行きました。その足で西葛西の「トウキョウミタイワーラー」にもハシゴしたりしたなあ。
さて、「スリマンガラム」、大盛況であります。
初日の出は逃したのでマハさん詣でなのだよ。お日様のようなマハさんの光る頭と笑顔をもらいに行くのがお正月らしくてめでたさひたしおというものです。お店の中だって黄色くて明るくてお客さんみんなニコニコとカレーを頬張っててめでたい感じです。
おお!バナナリーフミールスをやってるよ。正月特別公演なのか?これまた楽しい、おめでたい。
えりさんもわたしも特に疑問なくおもむろに手食を始めるわけです。笑っちゃうよね。スプーンとか探すなんて頭がそもそも欠落してるんです。葉っぱの上にごはんとおかずがザッザッっとぶちまけられると反射的に手食になる。それがまた楽しいわけです。
店内を眺めるのが楽しい。手食の人もそこそこいて、客は日本人ばかりなんですが手で食べてるなあ。わたしたちが手で食べ始めても誰も特別凝視してくるわけではなく、食事が進むんです。この感覚、この心地よさ。マハさんたちがどんどん葉っぱの上に料理をのせてくれて端から食べていくこの感じ。2024年の現地食堂感があるよなあ。
スリマンガラムの料理はあらためて、やはり間違いがない味です。インド料理の旨い旨くないがわからないという声を聞くことがあるんですが、いや、確実にあるでしょ。ありますから。その人はもしかすると日本の古いインド料理のことを言っているのだと思われます。
クラス、グレードでほぼ大多数が「並」しか無かったというインド料理暗黒時代。グレイヴィカレーの作り置きしかなかった時代のインド料理とは違う時代になった2024年です。日本人に食わせるための「インドカレー」の時代はもうずいぶん昔の話しとなりました。もちろんそういう傾向の日本人の集客を持つお店ももちろんあって、繁盛しています。とてもいいことです。
しかし郷土料理が出てきて、それをその郷土の出身者が食べるというお店も都市部ではかなり増えました。だから手抜きができないわけです。リアルなインド、例えばここ「スリマンガラム」はインド・チェティナード地方の料理ということになるわけなんですが、そういうもので、ちゃんといいものおいしいものが出てくる。するとそういう店は繁盛する。そういう流れです。
ここは、繁盛店。来ればその活気で元気が分けてもらえる場所。快適で楽しい、いいお店だなあ。