ひょんなことからパンウェイ先生からお誘いをいただいたのです。おもしろいご縁になったなあ。
伊勢醤油本舗の上野毛戸社長から大きな荷物が届いたのは確か一昨年のこと。重く大きな荷物で何事かと思えばレトルトカレーでした。お醤油も入れてくださっていて、うれしい。
上野毛戸社長はヤマモリ株式会社のグループ企業、伊勢醤油本舗株式会社の代表取締役です。たくさんお世話になっている方なのです。それで、新しくカレーを開発したのでお送りするからね、と予告をいただいていたのを思い出しました。
ヤマモリにいらっしゃった時から長くお世話になっていていつでもお気遣いいただいて。感謝に堪えません。とはいえお醤油の方の仕事に邁進してらっしゃりカレーでのつながりが薄くなっちゃったなあ、とすこし寂しく思っていたら伊勢醤油本舗ブランドでのカレー発売で驚かされたので驚きました。
薬膳シリーズ「いのちのたね」
というラインナップです。
カレーや粥、スープなどが用意されています。その監修を薬膳料理研究家のパン・ウェイ先生がご担当されたんですよ。著書もたくさんお持ちの中国料理と薬膳を主体としたキッチンスタジオを構え料理教室を主催したり食品開発や食のコンサルタントを行ったりしてらっしゃる先生です。(スタジオには併設でショップがあり、「いのちのたね」のラインナップが揃い、販売されていました!)
それで、ブログやSNSでレビューを書いたところパン・ウェイ先生が気に入ってくださいました。そこからSNSでやり取りが始まったんです。光栄なお話です。
いつぞやからスタジオに遊びに行きますと言うお話を何度もしていたんですバタバタとしてたりあいだで新型コロナウィルスの蔓延なども重なってなかなかチャンスが作れませんでした。
その折、パンウェイキッチンスタジオの10周年記念イベント(実は12年ほど経っているが間にあいにくのウィルス蔓延の期間があったっため)にご招待をいただいたんです。なんともはや、楽しい宴でありました。
パン・ウェイ先生とやっとお目にかかれました。なんと言うのかしら、柔らかな空気を纏ってらっしゃって、素敵な方なんです。大人の女性を指して言うことではないんですだ、どこか少女的な雰囲気をもってらっしゃって、なるほど魅力的な人。会場に集まった皆さんが彼女を手伝いたくなる理由がよくわかりました。
先生、とても気遣いがあってね、賓客たちに等しく気遣いをされています。こう言う場で独り占めしてお話を、など無粋なので壁際で静かにしていたんですが、いらっしゃったゲストの中に漫画家のいしかわじゅん先生や(約束の地、からのファン。ちゃっきりサーティーンが忘れられない!パンクドラゴンも好き)ダンチュウやプレジデントなど綺羅星の如き雑誌を率いた名編集長の神田久幸さんとも長いお話しができて感無量でした。良い夜だったなあ。
それもこれもパン・ウェイ先生がお声がけをしてこれだけのメンバーが集まる末席をいただけた事からの賜物。ヤマモリの三林会長、伊勢醤油本舗の上野毛戸社長からずっと流れが続いてのご縁です。
お料理、パーティーでひとつひとつ名前や出自を伺う野暮はせず、とにかく舌で確かめました。どれも確実においしいんです。
これはなんと言うのだろうね。中国の郷土料理、いわゆるガチ中華の乱暴さ、素朴さとは少し違う、もちろん日本の町中華、中華街の名店料理とも違う、スマートで洗練されたパン・ウェイ先生の世界観があるなあと感じます。チャイニーズモダンも少し入るかな。そこに家庭料理の要素も入って、他にない世界観。そうかあ、こういう世界があるのかあ。
これちょっとタッパーに詰め込みたい、とかね。ああもう止まらない!とか。そういうのがいくつもありましたた。いやほんとに。
カレー、インド料理なんかが好きで結構な奥まで迷い込んだ人が進むべき道は、最近では中国料理、それも都市部ではない郷土料理かもしれないな、と思っているんですが。
中国は広く、国の名前一つで括れない多様性があります。ちょっとそっちに顔が向いてしまいそうな食体験でした。こうやって視界が開けていくとカレーのことがもっとよくわかるようになったりします。食べあるキング活動時代に一流のフレンチやイタリアン、ホテルレストランや和食、焼きそばに餃子に、、と幅広いレストランを体験し、そのジャンルのスペシャリストと食べて得た知識と経験がすごくカレーを掘っていく時に力になりました。それと同じ感覚がありました。
パン・ウェイ先生、ありがとうございます。ショップの調味料、買いに行かなくちゃ。