意中の相手に告白するようなものである、なんてことを少し前に書きました。あれだな、2月9日の記事「カレーですよ5208(秋葉原 ラホール外神田店)取材申し込み。」でのこと。
カレーですよ。
まあそれで、お店は秋葉原です。小学生の頃からガード下の部品屋通いをしてきたわたしとしては、そういう古いアキバを知る人が秋葉原でカレーを食べるなら2択だったわけです。ベンガルか、ラホールか。
そうだよね、飲食y店が少なかった時代の秋葉原で暮らすひとはみんなそう。
「ラホール 外神田店」
冷や汗をかきかき取材のお願いするわたしに野川店長はさらりと快諾をくれまして。それがどれだけうれしかったことか。
あと数店、あるんだよね。長く通ってて、客として淡々と通い続けてて、それでなんとしても取材でうかがいたいお店。なんというかね、ちょうどあれだ、たとえば幼馴染みの長年の友達の女の子に告白するみたいな感じといいましょうか、どうにも難しい、歯痒い、考えちゃう。
なんとか突破できた「ラホール 外神田店」、取材の当日はなんと雪が舞う悪天候。そんな中、お店に入ると野川店長ではない白髪の紳士がカレーの鍋をかき回しているじゃないですか。え!そのかた、、、ええ?!
驚くべきことに厨房に立ってらっしゃるのは野川社長。うひゃ〜!店長が気を利かせてくださって野川社長に連絡を取ってくださったみたい。
青天の霹靂です。空は雪混じりの曇天ですが。いや大変な取材になりました。ああ、なんという喜び。
カレーもね、よかった。取材ですから3種のカレー食べ比べとかできちゃった。
日本風
ふだんなかなか選ばないんだけど食べるとイイんだよねえ。野川店長に聞いたら「外国の方が多い時は日本風がよく出るんですよ」と教えてくれました。なるほどねえ!納得がいきます。アキバっぽいよね。これはビーフがおいしくてねえ。たまに食べるよう心がける。
インド風
ちょっとまえにうっかりブラックと間違えて頼んで久しぶりに食べたらすごくよかったやつ。「日本人が作るインドカレー」というジャンルがあると思うんですが、それに当てはまるやつで好物です。インド風でカツってすごいイイ。この組み合わせはいい。思った以上によかったです。
で、
ブラックカレー
ですよ。ガーリックのパンチと辛さのハードパンチャーです。香り高く心地よく。で、こういう黒くて辛いカレーの中では異色のサービス、辛さを好みで選べるというね。上野ではかなわぬ技なわけです。今やジャンル化したと言ってもいい、世界的にも珍しい日本独自の「黒くて辛いカレー」のカルチャー。ここラホールのブラックカレー、食べればわかる、柏とも横浜とも違う、ましてや上野とは違うものなのが如実にわかるんです。それだけの個性を秘めているんだよね。いや、おいしい。お飲ポイント、ちゃんと選んでこのお店を目指してきて食べたい味です。
野川社長に興味深いお話をいろいろ聞きましたよ。ラホールについてお聞きしたかった謎かいくつか解けたのは本当にうれしかった。当時の秋葉原のことや外食の空気感、人の雰囲気なんかを知ることができて楽しくて仕方ありませんでした。
もうすぐ40年の「ラホール 外神田店」、わたしはほんとうに古くから秋葉原に通っていて、それこそやっちゃ場(青果市場)があった時代から(秋葉原には野菜の大きな市場があったんだぜ)遊んでいるので飲食店の少なさは身に染みて知っています。そういう時代のアキバの胃袋を支え続けてくれたお店なんですよ。
いやもう、またすぐに食べにきたくなってしまうな。