よかったなあ、この食堂に行って。せっかく界隈に来てるんだからカレーばっかり食べてないで港にも寄りたい。そう思ってうまい魚を食べようと考えたんです。
カレーなしよ。
浜松静岡界隈、東海工業地帯の名前で社会科の授業の時に覚えましたが当然、漁業も盛んあわけです。駿河湾の豊かな食材が魔の前にあるわけですかららね。
まずは「焼津さかなセンター」入ってしらすやエビなど物色。それで、その近所では食堂に入らず移動。お昼ご飯は焼津小川港にある、
「小川港魚河岸食堂」
にしました。ここ、本当に良い食堂だったよ。
まず、観光客相手の店ではないのが良かったんだよね。「焼津市魚仲水産加工業協同組合」が運営している食堂です。
組合のHPには「小川魚市場の組合小川支所建物内に食堂を設け『小川港魚河岸食堂』として組合員の朝食・昼食を提供。もちろん組合員以外の人の利用もOKで、朝魚市場に水揚げされたばかりの新鮮な魚を使った料理など、魚河岸食堂ならではのいろいろなメニューを取り揃えて営業しています。」とありました。これだけでうれしくなるよ。よしよし。
本当に大型の漁港の真ん中にポツリとあるお店。近隣、他に何にもないんです。まさに漁師さんたちのための施設といった風情です。
結構な広さの食堂でね、実際近隣の水産加工の会社の従業員さんとかや漁船の乗組員のひとなど漁師のお店だねえ、と体感できる客筋でした。賑わいは結構なもの、昼時は行列もできてるんですが、皆さん昼休みにさっとやってきて食べては出ていくというお客ばかりで回転がいいんです。それも気持ちがいいな。
入り口には券売機が置いてありますが、壁に丼や定食の大きな写真が張り出してあって内容がよくわかる工夫がしてありました。
妻は名物の「名物・生えびと生しらすの定食」を。わたしは
「焼津産削り節と清素生わさびの丼 温玉付き」
としました。
え、なんでここにきてねこまんま、と訝しむ貴兄もいるでありましょう。作戦なんであるよ。もちろんこれだけで終わらせるなんてのはないんです。このどんぶりのセットに単品追加で、
「あら煮付」
を頼むのです。
「焼津産削り節と清素生わさびの丼 温玉付き」にはもちろん鰹節(高級なやつ)だけではなくよい梳き身(ネギトロ)が十分な量乗っており、わたしの場合生魚はこれ程度でオーケー。ここに好物の煮魚ということで「あら煮付」を合体させた最強セットに調整したわけです。これが最高であったのよ。
「焼津産削り節と清素生わさびの丼 温玉付き」は、ツウのチョイスなのですよ(言い切り)。焼津産削り節が異常に旨い。旨い!旨いなああこれ!!こんなにも香り良く香ばしく、しかもぱりんとしているのにふんわりしているという鰹節でね。食感も大変良いしおいしいし。純粋にねこまんまだけでほかがいらなくなるうまさなのであるよ。ああおいしい!!
そこに「あら煮付」だよ。これがなかなかに凄い量がやってきて驚かされます。しかも「あら」と言いながら、わりといいところも出てきたりするんであるよ。元々の魚がデカいからアラと言ってもつっつきやすいしほぐしやすいのです。特に食べにくいこともないんです。そのなかに脳天なんかが入ってて至福なんであるぞ。これはたまらないー。
かなり甘め濃いめというのも漁師メシらしさ。その甘い煮魚を、ちょいと醤油をかけたねこまんまと合わせてやってかっこむ。ああ、うぐぐう、、、たまらない。
ちょっとこれ以上、言葉が出てこないぞ。