カレーですよ5421(ハウス スープカリーの匠濃厚スープカレー)「札幌らっきょ」井出剛オーナー監修。なるほどの仕上がり。

例によってちっとも考えが変わらない私なんですが。これはもう感覚の問題。でも好きなジャンル。

 

 

カレーですよ。

 

 

それはなんなのか。スープカレー問題です。いや、問題とか言ってるのわたしだけだと思うんですが。

スープカレー、好きなんですがなんかカレーの仲間とちょっと距離が遠いと感じています。最近どうもその違和感の根源がわかってきた気がしています。スープカレーに罪はないのです。罪なのは食べ方。

どうもごはんをスープに浸して食べるあれ、ごはんにかけないのが引っかかるんです。カレーの楽しさがないと感じます。圧縮されたカレーの楽しみ、みたいのがあると思うんですよ。密度というか。カレーの楽しみの基本や土台となるもの。熱々、大盛り、ぶっかけまぜまぜ、わしわし、みたいな。浸して食べるとそれがどうもこう、感じられなくてね。

なのでスープカレーでもごはんにかけるというか、かけづらいので丼の中にごはん入れちゃうんですが、それもなんか違う感じが。カレーじゃなくてスープメシなんだよなあ。スープメシは好きです。だからスープカレーも好きなんだけどね。

そんな葛藤もありながら、スープカレーも定期的に食べたくなります。スープとシチューが好きだからね。ハウスのこれ、

 

「スープカリーの匠濃厚スープカレー」

 

には袋入り、レトルトパウチにもかかわらずスープカレー本来の楽しみが凝縮されています。よくできてるなあ、これ。

カレースープがね、スタンダードな札幌のスープカレー的な落とし所でセンスいい。さすが「札幌らっきょ」の井出剛オーナーが監修に関わっただけのことがあります。スパイスの個性と尖ったところを残しながらも旨味で包容力ある味わいに着地させています。その個性を楽しみつつ土台にある出汁の旨みでどんどんスプーンが進む。いい、いいなこれ。

もともとスープカレーはスープでごはんがふくれて満足感が高いわけですが、レトルトであるのにそれを形にしているところに気骨を感じます。香りの個性もうまいこと出してきているね。つまらない味にしたくない、という骨太な意図が見えてたいしたもんです。割と手放しでほめちゃうよ。

具材のサイズと量も充実。スープカレーを名乗るなら具材大きく種類も豊富でないとね。ジャガイモ、にんじん、赤ピーマン、ゆで卵とチキン。どの具材もカットが大きめで満足感たっぷりです。いやこれはなかなか。なかなかのもんだぞ。

そこにまた茹で野菜追加とかして楽しみます。そういうカスタマイズ性も高いのがスープカレー。

ゆで卵なんて丸ごとひとつ、じゃがいももゆで卵と同じくらいの大きさで驚かされました。レトルトパウチの具材は機械の制限でなかなか大きくできない。これはその限界を超えてきているな。手作業でやっている可能性があ流と思う。肉は上等の仕上がりとまでは言えないんですが、でも大きさに満足感を覚えるのは間違いないものがはいります。

いろいろ上出来です。よくこれパックに詰め込んだなあ。

これだけの内容なので価格はそれなりに高いですけどね。でもつまりそれって価格の時点で買う人が覚悟をして選んで買うそうであるということ。もうお客さん選んじゃってるわけです。だからこその凡情にせず冒険ということか。価値があるねえ。

 

そして昨今では36房さんが600円台という新たな価格帯の世界を作り上げたので値段が以前より割高感が減っているとも感じます。いろいろと面白くなってきました。