どうも牛丼店で固形燃料の匂いを嗅ぐのは苦手なのです。なんとか鍋のことであるぞ。それでなんとか鍋というメニューがあると避けてきました。
カレーですよ。
固形燃料の火が消える前に鍋の汁が底を尽き空焚き、とか、いい塩梅の時に息を吹きかけて消火すると固形燃料の匂いが漂ったり、などなかなかに難儀なんです。アウトドアでは全然平気なんだけどね。クイックイートというファストフードの根っこ背を向けているところも何か違和感を感じたのかもしれないな。そんなことを思っていたんですよね。
それで、たまたま新木場の奥、埠頭で写真撮った帰り道の新木場です。おなか空きまして。まさかの「カレー」の名前のなんとか鍋登場。
「吉野家」
です。新木場店。湾岸道路沿いです。
なんでも吉野家ホールディングスのブランド、カレーうどん専門店「千吉」のノウハウで生まれたそう。「牛すき鍋膳」は季節商品として前からあったものです。今回新メニューとして「牛カレー鍋膳」が追加されました。「千吉」のカレーソースを使ったカレー鍋で、同店の平打ちのうどんも少し入ってます。うどんは苦手なので「千吉」は1度利用しただけで味の記憶はないのよね。どういうかんじかな。
「牛カレー鍋膳」
という名前です。
でね、「牛カレー鍋膳」。悪くないんだこれが。あくまで和風、むろ節を使用した和だしで決めているそうなのですがうまい具合に和風出汁とミルクをバランスさせていてなかなかたいしたもの。牛丼お肉とも違和感なくてちゃんと融合があるのもやるなあ、という感じ。
他のチェーンのなんとか鍋で体験した「ああ、これ牛丼肉をおっつけで入れたなあ」というあの乖離感はなかったですね。うむ、なるほどこれならあり。白菜、玉ねぎ、にんじんなど野菜がたくさん摂れるのも野菜高騰の折、ありがたいですね。好みかどうかというのはアレなんですが(わたしはうどんと鍋にはこれっぽっちも興味がないのよ)。
それで、問題の固形燃料ですが、他店ではどうなのかわからないですけど、ここ新木場店では使用されていなかったよ。正解。ああ、助かった。長っ尻になる大きな要因の熱々がずっと続く固形燃料加熱をしていないのは正しいよねえ。鉄鍋提供なんですがこんろはなし。鉄鍋をプラトレイに直で置いて提供されてるのを見て驚いたんですが、違った。実は薄いシリコンシートが敷いてあった。当たり前か、当たり前だねえ。
実は「千吉」の商品開発。タモリ(森田一義さん)がレシピの原型を考案している。フレンチのシェフと、その友人関係にあったタモリ氏が共同でレシピの原型を考案したのだとか。「千吉」のロゴも同氏が書き上げたもの。
へえ、なるほどね。いろいろとおもしろかったな。