年末であります。商店やレストランも年末のカレンダーで動いています。つまり思うように買い物や食事ができないこともよくあるというはなし。ましてや勝手知ったる東京ではなく地方に出ていると、その傾向が顕著になるわけです。伊那、なんて場所にいました。
カレーですよ。
これはもう致し方ないこと。それでGoogleマップで営業しているお店を探してみることに。これは私見ではありますが、カレー専門店は傾向としてあまり年末をぎりぎりまでやらないような感があるのよね。そういう時は食堂や洋食レストランを探すとお目当てのカレーを見つけることができるのも頭に入っています。そっちでいくぞ。
まさにそうやって探し出したのがこのレストラン、
「アルハンブラ」
でした。アルハンブラと来れば思い出であるぞ。まあ、それはいいんです。お店にたどり着くと看板に創業1964年とありました。おお、楽しい偶然、わたしと同級生ではないですか。60年ものあいだ地元で愛され、営業が続いていると言うことになります。これは信頼できぞうだなあ。
そしてこの地域の人が好む味もまたわかるはずで、こういうのが旅先でレストランを探す醍醐味にもなるわけです。
さてカレーメニュー、あったあった。
「ビフテキ黒カレー」
を注文だ。
内装、なかなかに良い感じでね。照明を落とし気味にしていたり昔風の少しゴージャスな感じのインテリアだったり、そんな中、漫画の棚などあってくだけた感じも醸し出しすのが使いで良く快適さを感じます。わたしが慣れ親しんだ、長く続いた昭和という時代の空気が動態保存されています。たまらない気持ちになるなあ。
さあ、料理がやってきました。
まずは「ビフテキ黒カレー」のビフテキ。ビフテキという物言いだけでノックアウトされる世代なわけですが、実力も確かなもの。柔らかく肉あまな感じでいいんです。下味極薄としてありカレーじゃば漬け派ならそのまんま、セパレート派はテーブルの塩を振るといいんじゃないかな。わたしは後者で臨んでみました。
ミディアムレアで表面の焼き入れしっかり、中ピンクという仕上がりにニヤリ。塩を加えたら肉の旨さと輪郭がよりはっきりと感じられます。ああ、おいしいねえ。ステーキ専門店ではなく洋食店のステーキ、という感じが好みでうれしくなります。
カレーソース、酸味と辛さでキメてあり、これまたなかなかの手応え。辛さとパンチがしっかりあって上出来です。なんとなく、なんですが遠〜くにカシミー、、、いや、なんでもない。きっと気のせい。でもしかしなんかぼんやり見える気がしてしまうんだよ。気のせいだな。
落ち着いた昔風の店内に尻から根っこが生えてくる18時ちょいすぎ。早めの夕食にしたのは、これから山道、峠越えになりそうだから。アテにできそうな食事どころはもうこの先数時間なさそうだからね。おなかちからだがあったまりました。
さて、出発だ。