たくさん宿題があるのです。食べてみたいカレーがそのお店のメニューにたくさんあるんです。なのに、なのに。
カレーですよ。
カレーライス専門店の多くはカレーソースを1つ持って営業を続けているところが多いです。そのお店の看板の味ね。昨今のスパイスカレーを名乗るお店やインド亜大陸周辺国の料理などはグレイヴィの種類を多く取り揃えることも多いです。平たく言えば「たくさんの種類のカレールウがある」という言い方。
わざとルウの使い方を間違えて書いていますが、一般的な認識では「カレーの種類は肉とルウ」、のような物言いと考え方だと規定できるでしょう。
それに抗いながら日々仕事をしているわけです。つまり、この間のフリーペーパーのお仕事などで担当さんと「皆さんは使っちゃって構わないと思うんですが、文中でわたしの発言というところで「ルウ」を使われちゃうと専門家として正確性の担保ができないのでー」とかなんとかいいながら戦うわけですよ。
それはさておき、柏にやってきました。柏はご存知の通り名店数多い「カシミール国家」なわけですが、わたしはクルマでの利便性と、いい意味でくたびれた=こなれた雰囲気や、店主の感じが好きというのもあっていつでも、
「カリーム / 咖喱夢」
を選んでしまうんです。
ロードサイドの古くて小さな元コンビニエンスストアという風情の建物で長く営業している専門店。老店主が矍鑠とした動きで厨房を回します。どうにもカッコよくてファンなのであるよ。たしかな仕事の予感が漂います。年季の入った居心地いいカウンターで壁のメニューを眺めます。これが魅力的なラインナップなのだよねえ。
メニュー内で大別される「欧風カレー」と「アジアンカレー」の2本柱。欧風カレーのカレーソースは1種でありましょう。トッピングなどで楽しむものが多いですね。ボリューム系のメニューも目立ちます。そっちをガツガツと行くお客さんがランチのピークタイムには多いなあ。
アジアンカレーに分類されるカレーソースはカシミールカリー、コルマカリー、インドカリーなどあってそれぞれが独立した仕込み、調理のカレーソースとなっています。大変だよね、カレーソースの種類が多いと。どれもはじから全部食べてみたいんですが、いかんせんわたしの通常活動エリアから離れているので回数がこなせないわけです。どうしても好きなものに注文が寄って行ってしまうのであるよ。
この日はいちどは食べてみなければいけないなと考えている「カシミールカリー」にしようかと思っていました。が、知らぬ間にこの口が
「コルマカリー」
をください!と動いていたぞ。
その上、チーズトッピングとサラダまでつけてしまったのです。なんというのだろうな、逆らえない流れと言うようなものを感じます。カリームのコルマカリーはちょっと甘めです。そこがチャームポイント。フルフルとした玉ねぎがそのつぶつぶのテクスチャーをカレーソースの上に見せていてわくわくします。
肉はチキンが2ピース。安定のおいしい仕上がり。じゃがいもは四つ切りにしたものが2ピース入っています。十分にして上出来の具材の内容です。揚げ物のトッピングなどを寄せ付けない完成度を感じます。これでいいの、これがいい。
満足感が高いなあ。そして例によってレジ脇のレトルトカレーをつい買ってしまうんですよ。製造元だからお安いですよ、と書いてあると、やっぱり買っちゃうのです。
きょうはインドとカシミールをひとつづつ。
コルマもあるといいのになあ。