カレーなしよ(栃木塩谷町 とんかつ ステーキ篠)150キロの彼方でも通っちゃう、にんにく焼きポークソティーの魔力。

不定期に急に食べたくなる肉料理があるんです。しかし、お店が遠い。150キロの遥か彼方、日光の手前にあるのです。

 

 

カレーなしよ。

 

 

そんなわけなんですが、その距離をぶっ飛ばす勢いで食べたくなる時があるわけです。ぶっ飛ばしてきたよ。

栃木塩谷町にある、

 

「とんかつ ステーキ篠」

 

は大人気店。なぜなんだ、なぜここに、と思うような田舎道。夜だともう真っ暗な細い細い川沿いの道沿いに忽然と黄色い看板と共にお店が現れ、いつでも繁盛しています。駐車場が広いんだよ。その広い駐車場を埋め尽くす、クルマ。わかる。わかるよ。そりゃそうだ。みんな同志だ。

この日は営業時間ギリギリになってしまったんです。19時30分、閉店の30分前に滑り込みました。並んですぐ営業中の看板がひっくり返りました。この時点でも4組待ちでね。とんでもないことだよ。わたしの後に来たお客さんが本当に最後でそれ以降もお客はやってきたけど断られていたよ。そりゃあそうだ。キリがないもん。

いつでもお店のすぐ近くの温泉旅館の日帰り風呂「川霧の湯」とセットで楽しんでいるんですが、今日は残念、時間がなかった。大変快適なリバービューのこじんまりした露天風呂で気に入っているんです。こちらはまた次回に。

 

「にんにく焼き / ポークソティー」

 

というやつに目がないのです。惚れ込んでいるとも言い換えられるでしょう。ああ、もうね、好きすぎる。

まずサラダ。ちゃんとしたサラダ、おまけではない、食べてちゃんと腹と気持ちに残る量を絶妙に出してくれるやつです。いつも感心するんだよね。うれしいなあ。そしてこれがあとで効いてくるんです。

 

さて、肉がきたよ。

鉄板の上でぐつぐつと煮えたぎるタレの中、湯気の向こうに熱い厚い肉。とにかくこれの破壊力はただ事ではないのです。表面はカリッと仕上げてあってね。それで噛んでいくと柔らかいんですがきちんと歯を押し返してくる弾力、噛み応えもあって。満足感がすごいのです。特筆はお肉の上にかかっているニンニクソース。ニンニクのすりおろしが肉の上にこれでもかと残るわけですよ。ああもうね!血圧が上がる感じなのです。ああたまんない。

食っても食っても無くならないデカ肉。でもなくなっていいきます。ニンニクソースがものすごいパワフルだから、なくなっていくんです。ものを食べる快楽、食のエクスタシーというものは実際にあると思っているんですが、これがそうかと自分に問います。隣の席の若いお嬢さんがチラリとこちらを見てるよ。そうだろうな。だっておっさんがひとくちごとに変な声をあげてるんだから。わかるよ。すまんな。でもしかたない。抑えが効かないんだもん。ニンニクの「シビレ」がすごい。ヨダレと脳汁と涙がほとばしります。ああ、もう、ああ、、、

で、最後に少しだけ残しておいたサラダでリセットをするんです。が、が、あのニンニクの、肉の美味しさを消してしまうのが惜しくてね、また残った汁をすくってしまう。完全に頭がバカになってます。どうしたもんか。

お値段格安、1700円で30分のあの快楽。すごいボリュームとニンニクのチカラ、なのに下品さ一切なく上出来の正しい洋食として着地させてあります。今日もひとり小さなテーブル席で至福のなか脳活動が停止しました。もうものを考えられないな。

なんとしても、未来永劫続いて欲しいお店なのであります。あ、駐車場の電気、消えた。

食べると頭がバカになる。いろんな意味で明日は人に会わないぞ。