あれっ!と思ったこの動体視力。火花がスパークしたのであります。
カレーですよ。
国道4号線、水戸街道バイパスは越谷あたり。ハンドルを握りながら、腹を空かせていました。今日はカレーには拘らずで!とか思いつつクルマを走らせます。なんかゆるい気分だったんでロードサイドのチェーン店にでも入ってみるかあ、とかぼんやり考えていたんです。が。が。
あ、「パンチョ」がある。珍しいな、郊外型店など展開しているのかあ、とちらりみると。どうも、どうにも店頭の巨大バナーの写真に茶色と白が皿にのっかっている写真が見えてしまった気がしたんです。いや、それはないだろお、だってパンチョのメニューわりと把握してるし。そう思いながらカレーに関してのみ磨き抜かれ鍛え上げられた自分の目、このハイレベルな動体視力を信用するところもあって、引き返すことにしたんです。
果たしてそこにはカレーライスのどでかい看板。パンチョともあろう店がナポリタンと同サイズの扱いであるぞ。パンチョに於いて特待とも言える扱いといっていいでしょう。しかもビジュアルはまるでバーグの「スタミナ、生!」の様相。うむうむ、なんということか。しかもナポリタンとカレーのあいがけの写真まであるし。これはもうお導きと呼べるものではあるまいか。それはもう、いちもにもなくだし。
「スパゲッティーのパンチョ 越谷4号バイパス店」
はどうやらファミレスの居抜きのように見えます。
とはいえそのままではなく少々手をかけているね。大きな看板と赤いテント屋根。なかなかにイカす外観だな。それにしても派手な外観の角がなんだか1箇所だけオシャレシックな感じなんだけど。おや、その一角は「エイトコーヒー」の看板が。あ、なんか都心で見たことあるよ「エイトコーヒー」。なぜ「パンチョ」と合体か。ミスマッチだけどおもしろいぞ。色々謎を残しつつ店に吸い込まれてゆきました。
注文は自分のスマートフォンからモバイルオーダー。テーブルのQRコードからメニューに飛んで注文を入れます。ここは迷わずの
「カレーwithナポ(並)」
としたよ。並で抑えたのはこのあとも不意に知らぬカレーと出会うやも知れぬから。いつでも万全にしておきたいのであります。一息ついて店内見回した印象、都内などの都市部型路面店と同じモチーフ、赤と白のかわいいギンガムチェック模様を中心にでンテリアをまとめてあるのですが、不思議と印象が違って見えるんだよね。
都市部の駅近や繁華街店の「オトコの戦場」感があるんです。主に地下だったり狭い店内にぎゅっと詰め込んだ席というところから来るものかも知れないな。顧客の層もあるしね。こちら郊外店はその感薄く、小洒落たファミレス洋食店然としています。同じモチーフなのに実に面白い。実際客層も少々違って女性も目立ちますね。
しかしあの魂の発露を促す券売機、ほんとうは今日は控えめで食べようと思ってたのについつい券売機で「大盛り」ボタンを押しちゃったりまちがえて「理事長ボタン」さがしちゃったり(店違い)。そしてその発露をものともせず受け止めるカウンターは「パンチョ」を元から知る顧客のためにちゃんと用意されているので孤独なナポリタン戦士の貴兄(ひとり客)も臆することはないのであるよ。とかなんとか買いているけど、オーダーはモバイルオーダーです。
さて、やってきた「カレーwithナポ(並)」。ただもう、うれしい。こういうのがいい。こういうのが好きだ。その名前通りの愚直な見てくれに心が震えます。早速ナポリタンには粉チーズの爆撃を食らわせて自分好みのフィールドに。カレーはどうだい。
カレー、これ、いいのではないか。いいんじゃないかな。焙煎強めの甘うまでしつこくない味。欧風カレーという作りとなっています。嫌味にならない、難しくならないけどちゃんと個性としてのクセもあって、これはいいもの。驚きました。
しっとり系炒めナポリタンを売りとする「パンチョ」であるからしてもう少しクラシック、ベタなカレーライスが来るかと思いきや、なかなかに上出来のカレーが用意されていたんです。やるな、「パンチョ」。
そして「パンチョ」のナポリタンはやっぱりいい、いいねえ。ロメスパ焼きスパ大好きであるよ。
味変アイテムもこれでもかと用意され、サービス精神満点であります。
さらに冒頭で少し出た「エイトコーヒー」との合体技。てっきり別のワクと思っていたら、店内でも合体があったんです。「パンチョ」の料理を食べてのち「エイトコーヒー」のクレープなども注文、店内で食べられるようなんですよ。スパゲッティをもぐもぐやりながらHPを見ると、ここ「スパゲッティーのパンチョ 越谷4号バイパス店」は「パンチョ史上最大、ロードサイドの大型店です。」とあった。なるほど肝入り。いろいろ仕掛けがあります。
なかなかに面白い業態だね。「パンチョ」は伸びしろってもんがあると感じます。