
いきなり「ウェッターヒン」なんて言われてもなんだか分からない人がほとんどでしょう。そりゃそうだよね。
カレーですよ。
しかしそれを企画製造するヒロジャパンの代表、保芦宏亮さんに妥協はないようです。「ウェッターヒン」、ミャンマー料理であることをことさら強調するわけではないのかもしれないけど、しかしその名前で立ち止まり、調べるひとにはそれがミャンマーの言葉、ミャンマーの料理だとわかります。

その味とご本人の人柄という強い背骨を持って進み、ひいてはテレビでマツコデラックスさんに「これおいしい!」と言わせてしまいます。そして保芦さんは強い意志でミャンマーをサポートし、応援し続けています。ミャンマーの軍事クーデターが起こってからついに5年も経ってしまったんです。内戦は未だ収まる気配はなく、軍政権は狼藉を続け、自由と民主主義を求める人々が死んでいるのが5年も経ってのミャンマーの実情。

そんな状態に心を痛め、ビジネスの地として出会ったミャンマーの危機を他人事にしないで真剣に対峙。その一環としてのミャンマー料理のレトルトパウチなのだと彼の行動を認識しています。こういう言い方は彼は嫌がるかもしれないけど、すでにその行動と風格は革命と解放のリーダーの趣があると感じています。

さて、その彼がよこしてくれた、
「ウェッターヒン」
豚肉煮込みですね。日本人的にはカレーと捉えても間違っていないと思うよ。そういう料理です。まずね、量が多いんだこれ。多くてうれしいんだ。ついにパッケージに「1〜2人前」という表記が入るようにりました。うんうん、わかるぞ。いっぱい入ってるもんね。

たっぷりごはんを用意して、そこに「ウェッターヒン」をたっぷりかけてやって、ガツガツとほおばります。パワフルでどしっと腰の座った強い辛さとタマネギの甘みと旨みで早々にやられてスプーンを口に運ぶ手が止まらなくなるんです。鼻の奥を駆け抜ける青々しい香りの風が心地いいなあ、おいしいなあ。大きなホールのスターアニスが入っていてオリエンタルな香りを放ちます。

そして肉。大きな豚肉の厚切りがたくさん入ってるんです。きちんと脂身の甘味が幸せな美味しい豚肉。これが強い辛さのソースによく合っていてまたもスプーンがとまらないよ。大量の白メシをあっという間に消費させられてしまいます。いつもどおりだなあ。優秀な料理なのです。

美味いものを食べて、それを起点としてその国の文化や今に興味を持つのは価値があると思うんです。世界平和など言葉にするのは烏滸がましいですが、しかし、本質はメシなんではないか。そう思っているんです。相互理解、腹を割って同じ釜のメシを食う。まずそこからなんじゃないでしょうか。
