
菊川の「Bistro234」での素晴らしい時間はあっという間だったなあ。
カレーですよ。
過日2026年3月15日、フランス・マルセイユで開催されたブイヤベースの世界大会に日本代表として出場、3位入賞を果たした寺岡シェフ。そのお店での出来事。大会寸前、渡仏数日前のGeneralprobe / ゲネプロ = 通し稽古兼ねての食事会だったのです。出発直前に大会提供メニューを食せる貴重な席というすごい会で驚きました。

後日の結果は寺岡シェフと狩野シェフのチームが3位を獲得。1位フランス、2位スイスに続く3位日本ということで表彰台に日本が乗ったわけです。素晴らしい戦果だよ。結果として大会入賞に先んじて世界3位の味を食せたという形になりました。これを至福と言わずになんんという、であります。

それで、そんな場所にお誘いをくださった富士吉田「アーヴェント」のパティシエール輿石さんを今度はわたしがお誘い。「Bistro234」でのおしゃべりの中で彼女の口から出てきた「インドのお菓子」というキーワードを拾って菊川から西葛西へ移動です。

向かったのは、
「Tokyo MithaiWala / トウキョウミタイワーラー」
東京きってのインドのスイーツ、ミターイ(インドの生菓子)の専門店です。本国ではなく日本では大変珍しい業態。しかも現地のクラシックなものではなく、モダーンなお店になっていて、ミターイに不慣れな日本人にも受け入れやすいんですよ。もはや観光名所と言ってもいいかも。必ず立ち寄りたい、人に紹介したいお店。

西葛西に到着しておしゃべりをしながら歩いていたら思わず通り過ぎてしまったよ。それくらいこの街に溶け込んでいます。
しゃれたスイーツショップとでも言うべき店頭。1階はインドスウィーツの専門店然とした雰囲気があります。ショーケースには美しい陳列されたラスグッラ、グラブジャムーン、ラスマライにバルフィー各種となんでも揃うのがすごい。驚くべきお店です。モダンでスマート、なるほどこれが2026年のインドのとある側面でもあるのだね。

2階では1階で注文したスイーツや軽食がお茶と共に食べられます。注文して、上で食べますというと店員さんが頷いてくれます。いつも面白いな、と思うのがここではインドの現在リアルが見られること。なんというのかな。インドの中流から上の人たちの日常がここにはあるんですよ。そういうお店です。

3つほど注文したミターイに加えてしょっぱいものも所望ということで
「パコラミックス」
も合わせて注文。

野菜、ポテト、玉ねぎ、カリフラワーを豆の 衣で包み揚げたころりと丸いフライです。あとはチャーエー(チャイ)をね。
甘いもの、美味しかったなあ。その甘さ、脳みその回転数が上がる感じであるぞ。

カジュ・イチジク・バルフィはカジュ=カシューナッツでペーストにしたカシューナッツを固めたインドの祭事で必ず用いられる生菓子です。これにねっとりしたいちじくペーストが挟まっており異常に美味しい。ちょっと悲鳴が出るくらいです。ヌガーっぽい食感があとを引くんだよね。いい匂いで甘くてねっとりして、たまらんなあ。

ミルクケーキ、これはいわゆるコンデンスミルク、あれを固めたコヤというのをベースにしたクランブルケーキ的なものです。ちょっとザクっとした食感と直接脳に効いてくる感じの甘さで悶絶。これもいい。たまらない。ミルクのいい匂いにグイッと心と舌を掴まれます。

バルシャヒはインド風ドーナツとでも言えるもの。フレーク状のザクっと食感でね。これ、このまんまミスタードーナツの新製品にしてほしいわ。いやほんとうに。
パコラミックスは丸く整形してある具沢山コロッケ的なもので豆粉を使うのがインドっぽいと感じます。スパイス心地よくしょっぱさとほんのりの辛さがね、甘いものとこれ、実にバランスがいいんだよな。これがあったので「カレーですよ。」枠としたのです。チャーエーがすすんでしまい、おかわりの注文をしたよ。

チャーエーのうつわがまた洒落ているのです。この形、インドでストリートのチャーエーワラから買ったことのある人だったらピンとくるよね。あの土を捻って乾かしただけの素朴なうつわのデザインをそのままに模しているんです。ははあ、これは洒落ているなあ。モダンというのはこういうことだよね。しかも砂糖が初めから入らないのもで、そういう部分もモダンを感じさせます。あ、これはもちろんワンウェイではなく釉薬かけて焼結した焼き物です。

楽しい時間はあっという間、という定型分を使わざるを得ないあっという間の夕方の時間。彼女は浅草に推しの舞台を見に行ってから帰途につくといいます。駅まで見送って、わたしはバスに乗りましょうか。
耳を患って以来どうも人とおしゃべりをするのが苦手になってしまったんですが、こうやって時間をつかうと対面して人と話すということがいかに大切かが身に沁みます。抱え込まず、ある程度は相手に任せてもう少し積極的に出なければいけないね。
