【コラム】飲食店がそっとやっておくべき、来るべき時に後悔しない地道な準備。

とあるカレー店店主に「はぴいさんは忙しそうにしているねえ!」とおっしゃっていただきました。

うーん、まあ、実際は暇なんですが、、、いや、違うな。それなりに忙しい。ただ、お金にならない(笑)そんな仕事が日々続いています。

皆さんにみられる仕事のわたしとしてはヒマだとか仕事ない、金ないとか言っちゃうとダメ。だってみんながさみしくなっちゃうでしょう?なので忙しそうに見せねばと思っています。

いやいや、そうじゃなくて。

こんな昨今ではありますが、実際のところそれはそれなりにやることがあるんだよ。仕事、日々忙しいです。

 

それはとにかく、こんな時だからこそ平常運転をしているように見えるコンテンツが必要だと感じて、そういう部分含めて毎日動いています。

皆さん大変そうでね。わたしも聞くのはつらいですがいろいろなお店でお話を聞いています。

それで、いろいろなお店にお弁当を買いに行ってちょこっとお話聞いたりメッセンジャーでやりとりして浮かび上がってくるのは、お店の経営、運営がとても厳しいということ。

明日をもしれない、はわたしも同じですが。

 

そして今が頑張りどころ。

こうやってたくさんの人のお話を聞いて、そういうことをたくさんやっておけば次に何かあったときの備えができたり、平時になにをやっておけばいいのかが見えてくると思っています。それを皆さんと共有したい。

実はそういうことは今までもずっとやっていたんですが、それが今回明確になりました。

 

カレー店の店主、皆さん当然ながらだんだん歳をとってゆきますね。そうなると体ひとつの商売は簡単には継続できなくなるはずです。これはもう飲食だけではなく、どういう業界でもそうなんですが、特に飲食業の現場はね。

それで、お店の席を使わない商売、店舗のホールにお客さんがきてくださらなくてもいい、もう一本の柱を作らねばいけないという話です。若い人はピンときてくれない人もいますが、若いうちにやっておけば本当に楽できるし安心だし、ある程度の年齢になった店主さんは逆にそのお店の知名度や熟練度があるからこそできる、作れるアイテムがあるはずです。

つまり、お店で出しているものや、そうじゃないものも含めて持ち帰り、通販、ECなどで販売できるアイテムを用意したり、コンテンツ、たとえば料理番組的YouTubeチャンネルや料理教室、オンラインオフラインどちらでもいいですね、これは。そういうものをお店の営業とは別で柱として育てておくこと。できるなら人も育てておくこと。

 

たとえば初台の「たんどーる」さんのミックススパイスや幡ヶ谷の「カリヒオ」さんの手作りドレッシングなど。瓶詰めやレトルトをやっているお店もたくさんあるし、冷凍カレーはレトルトよりも少しハードルが低いと聞きます。神宮前の「ヘンドリクス」さんや中野の「トリコカレー 」さんなんかはお店のロゴやセンスがカッコ良くて、それでTシャツとかオリジナルアイテムを作って販売しています。東新宿の「サンラサー」さんや新宿「ムット」さんの料理教室も価値があります。冷凍のEC製品を作り店は今爆発的に増えており、購買層も冷凍製品をクール便の発送費を払ってでも買うという体験をどんどんしているタイミングでニーズが増えています。

お店のファンがお金を落とせるアイテム、持っていないといけない。なにかあったときにファンの人たちはそういうもので助けてくれます。

でも何もなしじゃあ助けてあげたい気持ちがあるのに叶わない。これはお客さんに対しても不誠実なのかもしれない。そんなことを考えます。

 

日々の営業だって大変で、仕込みの時間はとても大事だし時間がかかりますけれど、そういうことでやらずに済ませてしまうのはまずい。

やはり何か将来を考えて別の柱を1本、作っておくことは大事なんじゃないでしょうか。

今回の全世界でのウィルス発症の事件でそういうことの大切さが明確になった気がします。

 

今日を、命を守るためのことは最大限やりながら、でもその先も考えないといけないよね。