やっと食べるタイミングがやって来ました。リーさんのカレー。
すまん、リーさん、おそくなっちゃったよ。
コレが上手に作ってあるんだよ。これは旨い。ものすごく旨い。そして上手いんです。
カレーですよ。
このレトルトカレー 。なかなかに最強タッグなんじゃないかと思われる、アキノ・リーさんと36 chambers of spiceのチームが開発。
「36 chambers of spice」は、ここ2年ほど、レトルトカレー業界に強制的にブーストかけてるぞ、と感じるスゲーレトルトカレー ばかりを生み出している会社です。
ネゴンボ33、般゜若、ピワン、馬来風光美食エレンさん、一条もんこちゃんのやつとかそういう一連のを作ってる、ヤバいメーカーです。
そことカレーおじさんアキノ・リーさんがタッグを組めば、まあこりゃあ想像するだけでも間違いがないものが出てくるでしょう。
そういう想像はしていました。
「功夫咖喱/チャイニーズキーマカレー」
名前もジャンルもリーさんらしいねえ。
さっさと温めて準備をしました。
さて一口目。
まず酸味が一番先に来ます。その後に1拍おいて辛さと痺れが追っかけで舌に来るという楽しい構成。いいじゃないいいじゃない。
食べていくうちに初めの酸味のインパクトは後ろに引っ込んで、辛さと痺れが口に残りそれほどの辛さではないのだけれど、でも脳天に汗をかく。バランス、いいなあ。ストーリー仕立て、いいぞ。
それで口をリセットしてまた最初からいまの体験をなぞるわけです。これがとても楽しい。
これだけ大胆に油を使うのも評価できますね。油の多さはものにもよるけれど、旨味と味わいの多さにもつながるのです。
ことカレーに関してはそう言えるところが大きく、大事。オレンジ色の油には間違いなく旨味がぐいっと押し込んでありました。
痺れのふくらみも過不足がなくバランスがいいと感じます。
肉のクセもいい感じに引き出してあってなるほど中華カレーを名乗るに伊達ではないなあ。
思ったんだけどね。
角度を変えるとこれ、中華風に仕上げたポークビンダルーとも言えるのではないかしらなんかふとそういう近似性を感じました。
たまたま相性が良さそうな、手元にあった新宿中村屋総本店謹製の「食べる麻辣油」をトッピングとしてごはんの上に少しおいてみました。
で、それはなかなかに良かったんですが、別のことを思いつきました。
このカレー、まさにこの「食べる麻辣油」に近いアプローチにあるんじゃないかな。
レトルトパッケージというものははわかりやすく購入しやすいですが、これをこのままの味で瓶詰めにするのはどうでしょう。レトルトパッケージ180gのこのカレー、一袋で一人前はその刺激と食べ応えから少し多いという感があったんですよね。それで、瓶詰めで佃煮など「ごはんの友」としてご飯に使う量とタイミングは自由、というスタイルに仕立て直して販売をしたら良さそうだと感じたんですよ。うーん、それよさそう。
なんというかこれ、レトルトパウチでは存在しなかった味で驚かされました。完成度、高いです。
アキノ・リーさんのセンスとこれを具現化する力を持つ36房の技術力、開発力には頭が下がります。