とにかく思い知らされるのです。秋葉原のアールティ、わかっていたはずなんだけど、こんなにいいレストランだったっけか。いや、そうだ。たしかにすごくいいレストランだった。
それをもう一度思い知らされました。
とにかく料理の質と背骨に感激をさせられるすごい店。
カレーですよ。
言葉にしちゃうとつまらないんだけど、本当に全部、メニューの全部、出てきた料理の全部がきちんと美味しいからしかたがない。並で終わらずに全部おいしい、全部。
アールティに新店が出来ました。
場所は秋葉原の駅から少し離れた三井記念病院の裏にある。静か目のオフィス街。
証券が秋葉原の店と重なる気もするんですが、線路一つはんさんでいたり大きな病院があったりで違うんだろうな。
「アールティ神田和泉町店」
シンプルでかわいらしいインテリアはとても好ましい雰囲気です。
壁紙のセンスと壁の色とボックス席のソファの色の組み合わせ、雰囲気ある飾り棚など見所も多いけどうるさくならないんです。
センスいいなあ。女の人が好きそうな雰囲気だと感じます。
オーナーのあやこさんのセンスの良さが光るね。
アールティとチャミヤラキッチンのイメージをミックスしているのですよ、と聞きました。それは納得。
絢子さんとは本当に久しぶりでお互いうれしくておしゃべるが止まらなくてちっとも注文をしないというね(笑)あっと!気がついて注文です。
ランチのターリを頼みました。これがね、いろいろまいった。
まずミターイ、インドの生菓子の話からってのはあれなんですが、一番驚いた。
開店祝いのタイミングであるためだね、これは。ターリ(あのシルバーのお盆のこと)の端にハルワが乗っているんですよ。なんだか美しいやつ。
その見目麗しいスージーハルワ。これがまた素晴らしかったんだ。
上品、繊細、過剰ではないという奇跡的バランス。こんな仕上がりのハルワが存在するのかよ!と一口食べてからしげしげと二度見してしまいましたよ。
初めからデザートの話をしてしまったね、それくらい驚いたんです食べたのは最後だったんだけどね。
これだけでもこの店の価値ってもんがわかります。
さて、カレー。
日替わりはナスとチキンのカレー。
チキンが素晴らしく美味しい。問答無用で美味しい。旨味も歯応えも舌触りもみんないい。いやー、いい。
ナスのしんなり感や味も特筆。実にいいよ困ったよおいしすぎて。
野菜カレー、ちょっと迷ってやっぱり野菜カレー。
2種カレーが選べるセットだったんですが、日替わりと、あとは、、、
あやこさん、オススメは?とすがると「うーん、わたしだとキーマか野菜、、」あ!やっぱり野菜。野菜だよねえ。
そして出てきた野菜カレーはそんな簡単な名前で呼んでいいわけがない業店のおいしさ。
おおお、パニールが入っているじゃないか。そしてそのパニールがすごかった。
ミルクのほのかな香りが優しくて、それが風味にちょんとつながって。ちょっとこんなちゃんとした仕上がりのパニールに出会ったことがないよ。町場の食堂ではないホテルクラスの仕上がりと言っていいと思います。西洋料理の食材でこれが入っていてもおかしくない。ジャンルで括るのはもったいないおいしさだよこれは。
野菜もとてもいい。本当にこれがベストなのだろうなという火の入り加減。トマトクリーム的な仕上げのカレーソースの味、奥行き。その凄みに無言になってしまったよ。
タンドリーチキンはこれがまた特筆もの。
柑橘の酸味爽やかで、力強いマリネの味と新しいタンドール釜とは思えぬ重厚な仕上がり、焼き上がり。ああ〜これがタンドリーチキンのメートル原器ではあるまいか。そんなことを思わせる存在感があります。
ナンセンスな言い方だと承知していいますけど、本国さながらと感じます。感じざるを得ない。
なんというか、もう一度。料理が全部いい。
本来は出てくる料理全てに気を使う、精魂込めて作り切る、は料理というものでは当たり前の話なんですが、そんなことをしていては1000円でターリを出すことなぞできないはずでしょ。それができてしまっている。大丈夫かおい。
秋葉原の河岸の方のアールティ、1店舗目の店は仕事の拠点が岩本町になってからちょこちょこ顔を出しますが、ハイパフォーマンスを発揮する素晴らしいシェフたちがそちらでもいつでもいいものを作ってくれています。都内でも頭ひとつ抜けていると言ってまちがいないです。
そしてこの新店ではチャミヤラキッチンから駆けつけたシェフが腕を振るいます。こちらもすごい。
今日のこの料理。ちょっと神ががっているというか、鬼気迫るものがあったなあ。
もちろん新規開店1日目、そのランチというのもありましょう。でもね、10年を越えて続くアールティであり、繁華街とは言えない今までの2店舗の場所でそれだけの年月を生き抜いてきたレストランなわけです。その新店舗であるわけで、こうなるのは大いに納得がいくね。
こういうパフォーマンスが成り立つのは大変によく理解できます。これ、オーナーのあやこさんの力なのです。きちんと物の見えている人だから。
本当にインドが好きで、インド料理が好きで、真剣で、きちんとインド人コックたちに向き合って指示と理解を伝えているのがわかります。お店を持つ前の岩本町の裏にあったレストランんのホール仕事でもそうだった。急に思い出した。オーナーをやる前から人としての真剣さは変わっていないんです。
そして言葉が使える彼女ならではの持ち味。ヒンディ語で指示を飛ばし、ちゃんとコミュニケーションをとっています。彼女の美学であるとか想いの強さとか、料理、味に対する厳しさやセンスとかが融合してすごいレストランになっているのが強く伝わります。
インド料理の経験が多い人ほどこの店の価値がわかるのではないだろうか。そう思っているんですよ。
そしてそんな店に毎日ランチに行ける近所のビジネスマンたちが羨ましい。
【MEQQE】「気付けば1万食突破!はぴい’sカレーですよ!MAP」
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