【スマホ写真】ガジェットと写真の昔し話しとレンズ交換をしてiPhoneで撮るということ。【PR】

ご縁あって、ShiftCam Japan さまより「ShiftCam iPhone 11 Pro 5-in-1 トラベルセット / ブラック」をお借りして楽しんでいます。楽しいんですこれが。

 

iPhoneにレンズをつけて写真を撮る。こういうお楽しみは随分昔からありました。はじめは秋葉原のサンコー、だったかな。まだショップがUDX側の地下にあった頃の話。あそこにiPhoneに付けられるレンズが売っているという噂を聞いて買いに行ったりしていました。透明プラスティックの装着リングとiPhone3Gの湾曲したボディに斜めに開いたカメラレンズ穴を水平にしてレンズをつけやすくするゴムが一緒に入っていたことを思い出します。

 

iPhoneで写真作品を撮る、というカルチャーがあります。

その混迷期、iPhone3Gの時代に楽しい場所にいました。

 

始まりは、ライフログアーティストを名乗る細井健作さんが始めた、たしか5人展。「 iPhone x CameraTalk 」という写真展です。原宿にあるアパート丸々を改装したアートスペース「デザインフェスタギャラリー」の小さな小さな壁面で行われました。その開催告知をたまたまTwitterで見かけたのです。

もともと少年時代の秋葉原通い、神田通い(誠文堂新光社)で腕を磨いた電子工作小学生。青年期に入ってもガジェット好きは変わりませんでした。そしてDDIポケット時代から音質が非常によかったPHS派でした。京セラの「PT101」から始まって色々な機種を使い続け、三洋電機「RZ-J90」が出たときは外付けの(!)カメラユニットに感激したものです。京セラ「AH-K3001V」でついにフルブラウザ対応となったときの興奮は忘れ難い。この機種くらいから積極的に携帯電話での写真を撮るようになっていました。2004年くらいのことです。

そして。

シャープからW-ZERO3が出たのが2005年12月14日。携帯電話に圧されるPHS、意地を張って使い続けてきて心から良かったと快哉を叫んだのがこのW-ZERO3でした。わたしが思い描いてきた究極の通信端末が現実として目の前にある、そう感じました。やっと本物の未来がやってきた、そうおもったものです。ちょっとPowerBook的なデザインだったのも心ときめくところがありました。背面パネルに貼り革をしてマグネットで装着するレンズを予備含め背中にターレットレンズのように3連でつけられるようカスタムしたわたしのそれは、昔の人が考えた未来のシネマカメラのようでした。伊藤浩一さんの「W-ZERO3応援団」に投稿したら多くの皆さんが褒めてくださって嬉しかったな。

 

そして運命の2008年6月9日(現地時間)。Appleの「WWDC2008」基調講演でスティーブ・ジョブズが発表、日本ではソフトバンクが7月11日に発売。iPhone3G。もちろん銀座で徹夜をしました。それはもう夢のような機械で、よくもまあこんなものを作ってくれたし、よくもまあこれをあれだけ短時間で日本に導入してくれたなあ、とAppleとソフトバンクには言葉にできなき感謝の念を抱いています。それから数年、毎年、深夜のApple Store銀座の前の路上でカルチャーとコミュニティはすくすくと育っていきました。

そのカメラ機能を使って撮った写真を紙焼きで展示しようというアマチュア写真家グループでは日本初の試み、

「 iPhone x CameraTalk 」

は本当に面白かった。

 

個人が始めたイベントの初日がとんでもなかった。ジャーナリスト、林信行さん。当時アップルコンピュータの社外では日本で一番スティーブ・ジョブズに近い男として知られる方でした。深津貴之さん、あのiPhone初期の名作アプリ「ToyCamera」の開発者にして現noteのCXO。我らが武者良太さん、Kotaku Japan編集長も勤めた方。そのときはギズモードの取材だった記憶があります。ほかにもいま名前を聞くと震え上がるような人たちが集まっていたのです。

とにかくそんな物凄い人たちがあのせまい「デザインフェスタギャラリー」の受付前の1室に30センチとあかない距離で集まり、喋り、楽しんでいたわけです。あれは多分時代の境界線のような空間で、それはもちろん過去側ではなく未来側にあって、あそこを分岐点としてスマートフォンで写真を撮るというカルチャーが確立された感があるのです。あの空気をあの場所で吸ったからいまのわたしがあるのだとおもっています。

そこから始まって「Snap!」の鈴木編集長と出会い、iPhoneフォトのカルチャーを担う人間として仲間たちと一緒に取り上げてもらい、たくさんのムックにも巻頭で出させてもらったのもいい思い出です。鈴木さんには今でも毎月わたしの月刊男性誌での連載「それでもカレーは食べ物である」の写真を撮っていただいています。iPhoneを起点に本当に色々な方々と出会い、仲良くなって遊んだり仕事をしたりという流れが未だ続いています。

 

携帯電話のカメラ部につける後付けのレンズはそんな時代からいろいろと出ていました。はじめの頃は中国生産の品質の悪いものが多くありましたが今や「光学性能」という言葉を使うようなものまで出てきています。その反対のベクトルで100円ショップで180°魚眼などという当時から考えたら、写真の常識から考えたらひっくり返りそうな非常識なものまでが日常にあって、とにかく豊かになったものだな、と感じています。こういうところまで来てこそカルチャー、文化なのだと思います。

そのなかでやはりきらりと光るものを感じるのが、今回ご縁ができた、

 

「ShiftCam iPhone 11 Pro 5-in-1 トラベルセット」

 

です。

写真家のこばやしかをるさんがご縁を作ってくださいました。

 

「ShiftCam トラベルセット」はとてもおもしろい。

これ、iPhoneケース、スマートフォンケースという分類に入れてはいけません。例えば販売店の売り場とか品番コードとかはたぶんケース、カバーということになっちゃうと思うんですよ。でもそれはちがう。本質が違うのです。「iPhone、スマートフォンのための交換レンズ」な訳で、それを機能的に、スピーディに運用するためにケースという形に凝縮したものなのです。iPhoneケースというとニュアンスが変わってしまうとおもっています。これはお伝えしなくちゃういけないことの大きな部分。

絶対に楽しめるガジェットです。実際わたしが今、そういう状態ですから。

昨今では昔のように「毎年iPhoneを買い替える!!」というあの空気も落ち着いて、数年間使うことが多くなり、その毎日使う重要なガジェットに1万円前後の投資というのはそれほど悪くない選択だよな、と感じています。カメラ性能は毎年上がりますが、結局のところ、写真は光。いい写真を撮るために機材を変えるのではなくいい光を探す、いい光を求めて出かける。そういう考えなら古くなったスマートフォンでも面白い写真がまだまだいくらでも撮れます。スマートフォンの性能はすでにそういうフェーズに入っています。

 

少し投資したから積極的にいい写真を撮ろう、というモチベーションアップにもつながるとおもっています。

皆さんもちょっといい写真を撮ってみませんか。