【イベント】「スカイラインの魅力にひたる休日」でPROPILOT2.0に感じたエモーショナルなもの。

スカイラインに乗ってきました。すごく楽しみにしていた試乗イベントでした。

 

少し前、日産の広報様から「スカイラインの魅力にひたる休日」というタイトルでの試乗イベントのご招待が来たんです。そして当日、追浜のグランドライブで雨のスカイラインライドとなりました。

グランドライブは元、日産自動車追浜試験場テストコース。そういう名前だったと思います。そっちの言い方の方がなんだか気分が盛り上がります。テストコースとか、なんかすごく憧れるし、それもそうなんですがなにしろコースにはものすごい角度のバンクがついた高速コーナーが用意されているんですから。(もちろん試乗では使われないんですけどね)

しかし感慨深い。ついに、試乗イベントが帰ってきたんですから。

2部制で徹底したウィルス対策がなされたイベントは日産の広報の皆さんの強い想いが感じられてちょっとグッときてしまいます。だからそれに応えるようにこちらもきちんと対策をして安全、衛生に気を使わねばいけません。

なんか席と席の間が空きすぎていて隣の人と遠くて寂しいくらいに(笑)徹底していました。

 

さて、冒頭レクチャー。

簡単なGRANDRIVEのコース説明や追浜名物の鳥が飛来したときの対応などいつもの説明をきいて、感染防止対策のことやプロパイロット、緊急時対応などひと通りの説明をいただき、次は広報の方からのプレゼンテーション。スカイラインの歴史なんかの話は大好物ですからかぶりつきで聞きました。

 

実はわたし、第2世代目のスカイライン、S5世代のスカイライン、通称「GT-A」のハンドルを握ったことがあるのですよ。いわゆるあの「ポルシェVSスカイライン」のロングノーズスカイライン。

1964年日本グランプリで走ったホモロゲーションモデル、スカイラインGT(S54A-1型)。その後レースで人気に火がついて制作されたホモロゲモデルではない量産型のS54B-2。それと同型でシングルキャブのマイルドモデルとしての2000GT-A(S54A-2型)通称「青バッジ」。あれを運転したことがあるんです。プリンス自動車が日産自動車と合併したクルマでした。下の写真で言うと、左上の白いセダンですね。

高校の先輩が卒業後にクルマのブローカーをやっていて、バラードのCR-Xとかビートを探してもらって買ってたりしてましたが、ある夜「面白い車が手元に来たから運転するか?」と言われて当時の愛車の赤いファミリアで出かけて行ったら古くてノーズが異常に長いセダンが止まっていて、それが「青バッジ」でした。キーを渡されて走らせたのですが、とにかくブレーキが効かない。真空式倍力装置なんて古い言い方で覚えていますがブレーキブースターなんてもんが付いていないわけですからまあこわい。遠〜くに前車のブレーキランプが点ったらさあ大変。死ぬ気ペダルを踏んづけて止まるわけです。そんなちょっとこわい体験と野太いエンジン音が記憶に残っていて。そんなわけもあったり、ブローカーの彼がケンメリのスカバンに乗っていて「シブいチョイスだなあ」と感動したりしていてスカイラインにはちょいと想いが強いのです。

個人的に歴代の中ではケンメリ3ドア、ジャパン、R32のGT-tはいいなあ、と思っています。

そうそう、試乗後のレクチャーでボディカラーの話をしてもらったんですが、それがなかなか興味深かった。いぜんもデイズの試乗の時に色の話になっていましたが、ボディカラーの歴史という話は初めてで、実に興味深かったですね。流行や塗装技術やいろいろな要素でその時代らしさのある色がボディにのるわけです。日産のイベントはこういう日産自体の話と車の歴史や構造なんかの話も必ず織り込んでくれるのでとても楽しいんですよ。

 

 

閑話休題。

さて、コースに出ます。

 

用意されたスカイラインは2モデル。例の400馬力のスゴイやつ。スレートグレーの400RとカーマインレッドのGT TypeSP、だったかだったかな。どちらのスカイラインも雨に濡れた色が実に素敵で晴天とは違った美しさを感じます。

まずはコースで400Rのアクセルを踏むことに。

400Rは現行スカイラインのラインナップ中一番スポーティーなグレードだと認識しています。VR30DDTT、V6TURBOを積んだGTシリーズの中でも別格の1台です。400馬力。その力が自分のハンドルとアクセルに委ねられるのです。

ちょいと見知った追浜のコースをちょっとセクシーな感じでするりとクルマが動き出してコース上に入ります。ロードノイズのレーンや不整路、首都高の段差を模したレーンなどをこなしてゆき、カーブを低い速度域(一般道と同じシチュエーション)で走行、いよいよ直線路、雨の中なのにきちんとトラクション感じる安定した加速を感じます。わかっているけど、ダメだけど、もっとアクセルを踏みたくなるね。

強い雨降り頻る中、まったく不安なく瞬時に100キロまで加速。すごく気持ちがいい。強引、乱暴ではなく調教がきちんとなされた加速が大人っぽくて気持ちがいいです。

短いコース一周を終えて車を降りて振り返ると、スレートグレーというシックなのにスポーティに見えるこの色と内装のエレガントで色っぽいホワイトレザーの組み合わせ、400Rが胸を高鳴らせるのに十分な色気というものを備えていることに気がつきます。

 

続いてこちらも別の方向性のお楽しみ。カーマインレッドのGTでプロパイロット体験。

HYBRIDエンジンを搭載したGTシリーズからのみ選べるPROPILOT2.0搭載モデル。未来のスカイラインです。

高速道路でプロパイロット2.0体験、実際にスカイラインに運転を任せてみました。こう書くだけでも未来感がすごくてちょっと震えがきます。なにしろ「クルマに運転を任せる」のですから。

実際、ヘッドアップディスプレイに表示される、スカイラインが運転を引き継いでくれたという表示を確認してハンドルから手をハンズオフするこの体験。これはなかなかほかに代え難いすごいものでした。アダプティブクルーズの精密さとかクルマに任せる車線変更とかなんともはや、驚かされます。自分の手を離れてクルマが緩いカーブをハンドル操作して抜けていく様に興奮を覚えずにはいられませんでした。しかもものすごくスムーズなのですよ。リムジーンのショーファーがボンネットの下に隠れているようなものです、これは。

 

勘違いしてはいけないのが「自動運転」という言葉に引っ張られがちですが、それは違うということ。あくまで人が全て判断して決めるんです。自動運転のまだ手前です。あくまで運転支援なのです。助手席を担当してくださった日産の方が「あくまでクルーズコントロールの延長という考え方なのです」という言葉には頷けました。そして、それが好ましいなあ、とも思ったのです。

それはつまり飛行機の機長と副操縦士の関係。

機長が全ての責任を取るのは当たり前。副操縦士に任せるときは機長の責任において任せ、監視と判断を怠らないのが基本です。ただ、その副操縦士がいることによって機長の負担は大きく軽減されるわけです。そういうものなんです。まさに「プロ・パイロット」なのですよ。

これはつまり、運転の楽しみと言うものもちゃんと残してあるという未来です。たとえばわたしなら、峠道をほんの少しペースを上げて走ったり、海沿いや田舎道を窓を開けてエンジンの音を聞きながらのんびり進んだり、そういう時はクルマにハンドルを譲りたくない。自分の楽しみとしての自らの運転を選びます。逆にビジネスや、運転ではなく遠出を楽しむときに、たとえばあまり好みではない都心から山が見えるあたりまでの高速道路の単調な運転はクルマに任せたい。こういう贅沢なチョイスができるのがプロパイロットなのだと感じています。

写真は当然自分が運転席にいる時は撮れないので、同乗した美女がPROPILOT2.0にクルマの操作を委ねたときのショット。ちょっと震えます。いえ、ちがうんです。こわいのではなくて、その未来の素晴らしさに震えるのです。

 

そしてわたしがドライバーズシートに座っている時。

ナビゲーションに従って高速道路を降りるとき、スカイラインが運転を引き継いでくださいとヘッドアップディスプレイの中から意思を示します。多分この瞬間がこの日のわたしのハイライト。一番感激したタイミングだと思います。これはつまり、実際に、事実としてクルマとコミュニケーションを取った、ということにほかならない。そう感じました。そういう感覚が自分の中に残ったのです。ものすごいことです。クルマと意思の疎通が始まったのだ、やり取りを交わしたのだ、という体験。

 

「わたしは高速道路での負担軽減を担っています。さあ、下道に降りますよ。ハンドルをお返しします。ここからはあなたがどうぞ。」

 

スカイラインにそう話しかけられた感覚さえ残っています。なんという体験だろう。

そしてアイハブコントロール、となったところでスカイライン、「彼女」自身のハンドルの手応えやアクセルコントロールをもう一度確かめるようにハンドルやアクセルをすこし動かしてみます。運転が、操縦が、わたしの手元に確かに戻ってきています。

たくさんのロマンチックなことを思いました。戦闘妖精雪風とか、アルカディア号とかアン・マキャフリーの小説「歌う船」の主人公、ヘルヴァのこととか。不思議とK・I・T・Tのことは思い出さなかったなあ。

クルマに人格を被せたりするのはちょっとこどもっぽい男のロマンだったりするわけですが、やっぱりそういうものは愛しい感覚だと感じています。でも気をつけないと、こんなにもてなしをされると本気で気持ちが入っていっていきそうで少しこわい。

しかしそれが万物に対する愛情と取るのならこれもまた悪いことではないでしょう。日本は八百万の神の国なのですから。だからこそPROPILOT2.0が日本で生まれたのかな。

プロパイロット2.0が搭載されたクルマがこころから、強く強く欲しいと思いました。

 

それとね、これ、スカイラインに積まれていて、よかった。帰り道に自分のクルマの中で思いました。

セダンというのはやはりいいものです。クルマはただ広いからいいというものではない。心地よさ、艶っぽい空間というものはあのただ広いだけのワンボックスカーの空間からは生まれないのですから。

スカイラインの名前を頂くちょっといいセダンにPROPILOT2.0が搭載されていたからこそ、こういうエモーショナルなものが胸に残ったのだと感じています。