うっかりと、わりと見知った場所、定期的に来る場所の界隈で見落としをしていたカレーライスを発見しました。こりやあいけません。
で、さっそく行ったらまあこれが素晴らしかった。なかなか大変なものだったんです。
カレーですよ。
訳あって千葉、加曽利町あたりには定期的にやってきています。
このお店、そんな用事を済ませる場所の至近。細い街道沿いの路地をもう二つほど入った、飲食としては劣悪なのではと心配になるような立地なんです。
住宅街に忽然と現れる広い駐車場と奥まった場所に立つ一軒家。それが、
「軽食&ラーメンの店 こまがた」
でした。
入り口側の壁面にラーメンとかカレーとか書いてあるのですが、メニュー数は少なめかな。それで、現在さらに2品のみとなっている様子。というのもラーメンを食べているお客そんが見当たらなかったし、テーブルのメニューがカレーメニューのみになっていたからね。多分そういうことです。コロナ禍という影響かもしれないねえ。
そんなわけでその2品のどちらかを選ぶんですが、ここは一択となります。そのメニュー、牛タンカレーと牛タンシチューだけという潔さ。それでお客さんがけっこう入っている。
と、いうことは、これはもう推してしるべし、期待が高まるというもの。さあ、どうかな。
そうそう、メニュー、ライスは別で表記してあって、たとえばライスを2枚もらって大盛りにしたり、カレーとシチューをもらってそれにライスをプラスするなど自分で工夫して自由自在にできそうです。では、
「牛タンカレー + ライス」
を注文しましょう。や、シチューもすごく魅力的なんですけどね。まずはカレー。
ここで注文方などがちょっとまた難しいんです。入るとホールにおねえさん方は出ておらず、カウンターの中だけを仕切っています。どうやらセルフサービスの様子。席について様子を伺っているとそういう感じなのがわかりました。その旨、帰り際に気がつきました。ドアの内側に貼ってあったよ。ああ、これ、ドアの外に貼るといいと思うぞ(笑)
で、水をもらってきてついでにカウンターで注文。先会計でレシートに番号が書き込まれます。出来上がるとその番号で呼ばれるという方式。
77番とありました。おやおや、77人目なの?それって超人気店だよね。どうなんだろう。そういう訳じゃないのかな、このナンバリング。
さあ、呼ばれました。カレーですよ。
まず、「石のカラヒ」とでも呼べそうなカッコいい手付きの器でやってきたんですよね、しかもグツグツしています。おおお、これは食べる前からなんか盛り上がるぞ。わくわくとしてくるぞ。しかしこの器、かなり魅力的で、正直同じものが欲しいと思うくらいです。いいねえこれ。カレーがカッコよくなるよ。いいなあ。
そして、器ではなく、カレーがすごいんです。ビーフがすごいいっぱい入ってて、びっくり。それはもう「ビーフ入り過ぎカレー」という名前でいいんじゃないかという感じの量です。ホントに。しかもかなりおいしい。うわーおいしいぞこのカレー。いや、すごくおいしい。うむーん、これはいいなあ。
カレーソースは少しビターで辛さもきちんと必要十分にあって、感心させられます。バランスが大変良くてかなり旨いです。
しかもカレーの量が多いのよ。ご飯が足りなくなりそうな勢いです。もちろんこれはカレーだし、カレーなんだけどビーフがすごいね。これはお肉を食べるカレーの類といえましょう。お肉の方がソースよりも体積が多いのではないだろうか。すごいー。
そのお肉をカレーソースがイヤミなくじょうずにカレー側に引っ張っていて、お肉を食べているけれどちゃんとカレーを食べている認識が頭の中に生まれます。うん、カレーとしてちゃんとしているぞ。肉を食べるためのカレーではなくて、おいしいカレーでしかも肉が多い、というバランスに仕上がっているといえます。
真っ赤な福神漬けが「これこそ正義」と言わんばかりの主張で、またこれがよくあっていてよいんだよ。
昭和より脈々と続く「ちょっと高級なビーフカレー」の血脈がこんなところで受け継がれていました。これは大変な発見。
実は帰りに気がついたのですが、駐車場が焼肉店の「あかうし亭」の駐車場なのでした。というよりその「あかうし亭」の駐車場の敷地の中にここ「こまがた」が建っているという入れ子構造。どうやら「あかうし亭」と「こまがた」は姉妹店の関係。「あかうし亭」の仕入れる上質な牛肉や牛骨がこちら「こまがた」の食材になっていて、自ずと品質も上がり、価格もこなれている、そういうわけだね。
これで牛タンシチューも必ず食べねばいけなくなったよ。牛骨出汁のラーメンもぜひ食べてみたいですね。
営業時間は昼のみで月火休。なかなかのハードルではありますが、また早々、またたべにこなくちゃね。とてもいいカレーライスに出会えました。