カレーですよ4510(大島 拉麵5510)頼んでないのに出てくるうれしくも苦しい店。

入って座ればだいたい自動で出てくる(人による)うちの並びのラーメン店。

最高のラーメン店で、実は人生で初めてちゃんと通ってるラーメン専門店です。でもね。

 

 

カレーですよ。

 

 

ラーメンに思いが薄い人生を送っています。なんか、途中からダメになった。むかしはちょっとづつ食べに行ったりしてたんだけど、有名な濃くて太くてくさいのを入れるか聞かれるお店の店員さんのダメな態度とかメディアの取り上げ方のパッケージングとかでラーメン、印象悪くなっちゃったんだよねえ。それで、麺よりパンよりやっぱりごはん、という人間でもあるので固定で通う店ってずっとなかったんです。この店、

 

「拉麺5510」

 

がそのスタイルをこわしてくれました。

優しく楽しい店主と穏やかな常連さんたち。天才的な手腕で日々すごいのを生み出しては食べさせてくれるあの異能。いや、すばらしい。

で、この日のスペシャルメニューである「ほんいつ」は、

 

「豚野菜ラーメン愛知県産あいぽーく豚入り」

 

となっていました。カウンターで黙ってたらこれということになりました(笑)。ガッツリ系だねえ。

や、そしてこれがもう本当に美味しかったんです。野菜が濃くてとんこつ濃くて。濃いけどキツくなくて。うーん、大変いいです。豚、なんか切り株みたいの(笑)が入ってきてなんじゃこりゃと驚かされます。麺もうまいしねえ。ああ、大変いい。

で、ですよ。なぜかこのあと自動でカレーライスが出てくるんです。容姿なく出てきます。もちろん注文してません。あ、きのうのほんいつだコレ。

 

「ビーフカレー」

 

です。

これまたね、まったくもっていいやつで、特濃のスゴいやつで。

香味野菜をこれでもかと使ってあって、それが全部溶けてカレーソースがドロドロに濃くなっていて素晴らしいなあ。重いのに重くないんですよ。野菜効果でしょうこれは。ビーフカレーらしさも強く出ていて旨味がぐいぐいと来るのもたまらんです。正しくしつこく追及していくとジャパニーズカレーライスってのはここに辿り着くんだぜ、といわんばかりの正しいカレーライスなんですよ。まったく毎度やってくれるわ。

大滝店主はこのカレーを「ラーメン屋のカレーライス」と呼んではばからないのです。うん、わかる。濃厚なカレーソースの中に強く溶け込んだ野菜とラーメンだしの味や香り、つやが見てとれるのです。バラバラのものではなくきちんとまとまりのあるものになっていて、カレー自体の個性なっています。

ここまで味を強くするとカレーソースとご飯のバランスが変わってくると思うんだよね。とにかくご飯が足りない(笑)うーん、ほんのちょっとでごはんがどんどん進むんだよ困るんだよ。カレーの使命としては大変正しいとも言えますけどそれにしても進みすぎだぞ。

ふと思ったのがこの濃度だったらドライカレーの素として使えないだろうか。それいいんじゃないだろうか。いや間違いなく使えるぞ。

もちろんその濃厚さには大滝店主の意図があるわけで、こんな勝手なことをいってはいけない、それはまあそうなんですけどね。でも考えてみるにとても魅力的なプランなのじゃないかなあ。

この強く濃い味は、例えば混ぜてあげるだけの簡易的なドライカレー風に仕立てたとして、その濃厚さが少し薄れて旨味であったり出汁であったりの部分が浮かび上がってくるんじゃないかなあ。そういうところも多分追加調理をすると魅力として浮かび上がるはず。何かの折になんとしてもやってみたいなあ。持ち帰りしてみたいです。

そしてこれで午後半ばまでの原稿仕事はパーですな。寝ることにする。そうする。

寝て起きてやればよろしかろう。

後悔は一切ないよ。