カレーなしよ(栃木鬼怒川塩谷町 とんかつ ステーキ篠)「ニンニク焼き」の味と食感に悶絶。風呂上がりの愉悦。

栃木の鬼怒川塩谷町、スペシャルな日帰り温泉を楽しんだんです。たまの骨休め。ちょっとここのところ気持ちが低調で、それをやっつけねばいけないと思い続けてきました。それで温泉、そののち「川霧の湯」のほんのすぐそばに、これまたスペシャルすぎるお店にたまたまたどりつきました。これはもう、なんかちょっとまいった。

 

 

カレーなしよ。

 

 

鬼怒川塩谷町「川霧の湯」は本当に素晴らしいお湯だったなあ。ほんとうに川霧があがってきそうな崖の途中にある露天風呂です。鳥のさえずりと川の音を聞きながらの極楽タイムを終えてのち。

温泉の斜め前といっても間違いではない距離感に気になるお店がありました。看板には

 

「とんかつ ステーキ 篠」

 

とあります。

温泉宿と鬼怒川河川敷と道。そんなものしかない場所に妙に立派な店がある。どうやら洋食店の様子。

ちょいと「カツカレーあるんじゃないのかな」なんてすけべ心もあったんですが。

 

入ってみると清潔できちんとした雰囲気の店内。お母さんが注文を取って回り、お父さんが厨房のコック長、息子さんでありましょうか、コックさんが炎をあげるフライパンを振っています。ああ、ここ、いい店だ。すぐにわかったよ。この雰囲気と空気は美味しいものが出てくる予感が満ち溢れています。

看板にもあるようにとんかつとステーキがメインの様子ですが、どうにも気になった、

 

「にんにく焼き」

 

というのを頼んでみました。

 

これが驚きの大当たりであったのです。あ、カツカレーはなかったよ(笑)いや、ほっとしました。この日は完全オフと決めていたのでカレーは封印。カレーあると仕事とか使命のスイッチ入っちゃうからさ。

カツ、ハンバーグ、エビフライ、ステーキ、生姜焼きなどがメインなんですが、気になるニンニク焼に願いを託して登場を待ちます。どうかなあ、おいしいの出てくるかな。

他のお客は二人。無理もないです。平日のこの場所だもの。しかもまだ17時ちょっと。その二人のうち一人の注文がやってきて俄然やる気と期待感が高まったんです。どうやらあのひとの注文、特製エビフライらしい。メニューを探して確認しました。これがとんでもない太さ。たかだかと天を指して立ち上がったエビフライ。ああ〜あれは間違いなくいいものだ。さあ、わたしのニンニク焼はどうだろうね。

 

やってきた「ニンニク焼き」ものすごかったのよ。熱い、厚い、におう、ジュージュー。すごいのがきてしまった!!

興奮がぐいぐいと高まります。メニューにレギュラーサイズと大判というのがあるんですが、それぞれ250グラムと350グラム。レギュラーを頼むも、予想を遥かに超える大きさと厚みでグイッと掴まれます。ひゃ〜たまらない。

いい匂いをぷんぷんと振りまく熱々のお肉はポーク。脂身がむっちりして旨そうです。口の端っこによだれがじわりとたまります。いい色に焼き目がついており、その上におろしニンニクと思しきペーストが乗っかるビジュアルに頭がくらくらとします。醤油ベースの甘辛ダレをかけたときにニンニク部分が肉の上に残ったという風情。いやーこれはたまらない。

思わずかじりつくとザクっというか、シャキッというか。肉の歯ごたえ、歯が入っていくにつれそれに抵抗する力があって、そこがどうにもチャーミングなのです。いや、うまい。どうもこうもなく、うまい。何度も書くよ。

たまらない、たまらないぞ。付け合わせのインゲンは量もちゃんとあって満足感を残してくれます。フライドポテトもぞんざいなものではまったくなく、丁寧です。ちゃんとおいしいんだよ。

小さなサラダはなかなかのビジュアルで存在感があるし、いいねえ。昔懐かしい、透明なビネガードレッシングというのもらしさを感じてどうにも納得してしまうんです。

夢中で堪能する中、気がつけばもう周りの席は半分がた埋まってきています。わたしが飛び込んだのが平日の夕方早くだったわけですが、18時も過ぎればどんどん席が埋まっていくというわけです。人気店なのだね。そりゃあそうだろうね。しかもお安いんだ。わたしのこれが1300円だよ。なんということだ!!

もの凄いものを食ってしまったなあ、という感で頭がぼんやりします。薄れた意識の中でメニューを穴が開くほど眺めたんですが、やっぱりカレーはない様子。もういちど、なんだかホッとしたりしてね。職業意識が高いとも言えます(笑)

さあ、次はいつ行こうか。他のメニューを片っぱしから食べたいよ。

いやほんとうに我慢などできるわけがないよ。ああ、いきたい。すぐいきたい。