カレーですよ4706(山梨笛吹 男の厨房)「街道一外見の悪い定食屋」(看板より)はおいしくていい感じの店。

カツカレー、実はそれほど好まないのであります。いや、ちがう。トンカツもカレーも大好物だけに両方掛け合わせてしまうのはいかんと思っているところがあるんです。贅沢すぎて目がつぶれるから。

 

 

カレーですよ。

 

 

とは言え絶対外せないカツカレーもいくつかあるんですよ。たとえば「銀座スイス」、町田の「リッチなカレーの店 アサノ」、下北沢、松尾貴史さんの「般゜若」など。どれもいいカツカレー。

そんな中、ほとんど食べないカツカレーをうかつにも頼んでしまった店があります。

笛吹市、国道20号沿いにある。東京側から笹子峠を抜けて(好みの問題で時間に縛りがなければだいたい峠にまわるのです。トンネルつまんない)そろそろ町場に出るなあというくらいの場所。ほかにはガソリンスタンドやワークマンなどがあるだけの、クルマアクセス必須の場所。

 

「男の厨房」

 

という名前のお店なんですが、お店の名前知らなかった。実はさんざん20号通っているし、店自体も見かけていたんですけどね。看板に「男の厨房」の名前が見当たらない感じがしてて、それよりも大きな文字で「街道一外見の悪い定食屋」という世にも恐ろしいフレーズが書いてあってそっちが目立つ(笑)まあそれで入れていなかったんですよ。

いや、そうじゃないか。逆にそういうお店は正直好みだし、もっとすごい店でも平気で入るわたしです。条件は「カレーがあれば」なんだよね。それで、カレーがあるかどうか確認していなかったのと、通りかかる時は逆車線だったり深夜だったりでチャンスがなかった、そういうことです。それで、満を辞してのタイミング。カレー、あったのよ。

 

「BiGカツカレー」

 

という名前です。

なんとなく、カツカレーを頼んだんです。同調圧力もない穏やかなお店なんですけど何かこう、背中に肘鉄を食らったように一歩よろめいた時にぽろりと「カツカレー!」という名が口をついた。そんな感じです。

ホワイトボードのメニューには普通のカレーライスがなかったことも理由です。

やってきたカツカレーを見て2回叫んでしまった(心で)。1回目は「こ、こんなの食べ切れるわけねえよ!」そしてスプーンを口に運んでの2回目。「あっ!カレーすごい旨い!た、食べ切れちゃうかも、、」

カレーが旨いんです。うーん、すごい好みの味だよこれは。甘旨い系のちょいピリ辛。ジャンルで言えば欧風かなあ。ホテルとか高級欧風系ではない方向の、ちょいと下世話だけど逃れられない幸せが繰り返し湧き上がる、デミグラス生まれのコクウマ味。ああ〜これはいいなあ。

カツはさっぱりしていてこれまた旨いです。カツカレーにはこういう控えめな主張のカツがちょうどいいんだよ。

まあとにかくデカ盛りなのです。なかなか手強いぞ。そう思ったんですけど、するすると食べてしまったね。これはちょいとすごいです。お腹にキツくないからだよなあ。イヤなゲップが出ないんです。油がキツくないのかこれは。驚いたねえ。

水が氷ナシでがちっと冷たいのもいいし。カツカレーにはこういう水が用意されているとすごく嬉しいです。

これはこれは、という感じで驚きました。うまいものを食べさせてくれるねえ。

わたし的には看板の「街道一外見の悪い定食屋」というフレーズ、それほどでもないぞ、と思いますよ。しかもカレーは上出来だし。他の定食類も食べてみたいねえこれは。

また立ち寄る価値があります。

あ、ネコちゃんだ。