なんとか世界はゆっくり回り始めている、、ようです。でも刻々と状況は変わるよね。これは去年の秋の話。
そろそろ20時をまわるという時間、2年ほど、この時間帯になると諦めのため息をつくばかりの夜でありましたが徐々に遅くまでやっていてくれるお店も出てきています。
カレーですよ。
こわいのはね、この2年で生活のリズムが変わってしまい、せっかく戻ってきてくれた夜間帯の飲食店の営業に出かけていく人が減ってしまうこと。今この時間にも元通りにやっていてくれるかもしれない飲食店があるということを忘れずにいなければならないな、と思います。
この夜は埼玉川越にいました。
いつものように計画なし、どうするかなあと考えていると思い出します。そうだ、なかなかご縁がなくて行けずじまいだったあのお店はどうかな。まだやってるかな。
たどり着いたのは19時50分。
「カレー食堂 ぽか羅」
ああ、やっていてくれた。まだラストオーダー前だった様子。ひゃーありがたい。21時くらいまでやっていてくれるようですね。なんて嬉しいんだろう。お店がやっている。これだけでこんなに嬉しいものなのです。何が大事なのかを思い知らされるような日々です。
カレー食堂ぽか羅、その名を聞くとネパール料理のお店かとも思うのですが、日本人店主が作るじわりと体に染みるカレーライスのお店です。
ポカラとくればわたしの憧れの地。ダウラギリ、アンナプルナ、マナスルという8000m級のヒマラヤ連峰一望の町でヒマラヤトレッキングのベースとしても知られています。登山はあれなんだけど(笑)一度訪れてヒマラヤ連峰を自分の目で眺めてみたいとおもっています。
さて、カレー食堂 ぽか羅の方の話。30数年ほど前には国分寺にあったと記憶しています。何度か移転があったはず。この夜は、
「チキン野菜カレー」
を注文しました。「ぽかサラダ」のSサイズもお願い。サラダ、よかったんだよ。
ポテトサラダ、マカロニサラダも入るちょっとしたサラダ盛り的な感じでドレッシングはごま油香るよい味わい。ちゃんと量もあって満足感高いです。
これで280円は申し訳ない限り。頼んでよかったなあ。みんなも頼むといいと思う。
チキン野菜カレーはよい意味で懐かしさ感じるお味。ごはんの下にすーっと回るさらさら仕立てなのにどこか少しだけとろみを感じます。旨味が奥行き深くておかしなでこぼこをつけない穏やか、さらりとした味でなおかつ深みもあって。丁寧という言葉を思い出すお味でしたよ。いいね、おいしい、とてもおいしいです。
一緒に出てきたアチャールがちょいと辛めで驚かされます。くれぐれもデリーなどで出てくるあれと同じ気分で一気に取らないようにね。辛味を足すためにという頭で使うとよいと思います。おいしものです。
落ち着いた雰囲気で肩から力が抜ける空気がありました。
夜、少し遅い時間に美味しいものが食べられるのは、どれだけの人の心の救いになることか。素晴らしいことだよね。
ここ、ぽか羅もわたしたちのささくれた気持ちを助けてくれる場所です。大事にしないといけない。