大切に食べているレトルトカレーがあります。注文のタイミングを間違えるとなかなか買えなかったりするんじゃないかしら、これ。
カレーですよ。
今はなくなってしまったカレー店のカレーがレトルトカレーの姿となってこの世に残ってくれています。なかなかこんな事例は多くないはずなんです。
みなさんは江ノ島にあった名物カレー店、
「ビッグサー」
を覚えていますか。
あの「ビッグサー」のマスターのあの懐かしい味。あれがレトルトカレーで食べられる。なんともまあ、夢のようです。マスターが生前「試作品できたから送るからね」と言ってたべさせてもらったあのレトルトが細く長く、続いています。マスターの奥様と娘さんがその味をだいじに守ってくれています。お店はなくなりましたが今でもあの味が楽しめる。封を切った時の強烈なスパイスの香りはマスターそのもので、あの眉毛まで思い出すわけです。
あと残りが一袋だからまた奥様にお願いをせねばいけないなあ。いまは在庫あるかな。
マスターはビッグサーの彼方に帰ってしまいましたが、奥さまと娘さんがその味を引き継いでくださって、未だにあの江ノ島の味が手に入るわけで。こんなに素晴らしいことはないです。
実は今回少しアレンジをしました。
ドライな味わいと苦味が特徴的なマスターのカレー。そこにトマトケチャップと大髙醤油のにんにく醬を少し注いで甘口、旨口に調整してみたんです。少しだけ子供味に寄せたんだよ。それでもあの強烈な個性はかけらも薄れないのが改めてすごいです。
マスター、そっちはどうですか。