カレーですよ4763(レトルト トリコカレー)想い強ければその場所に至るという話し。

中野と高円寺の間にある、独特なオリジナルスタイルで勝負し続けるカレー専門店があります。あの感じは他のお店では出会ったことがないな。

 

 

カレーですよ。

 

 

濃口、お好みでチキンスープ希釈でおなじみのあのお店。佐藤店主とのお付き合いも長くなりました。

そのわりに通ってなくて反省しきり。ご存じ、

 

「トリコカレー」

 

は唯一無二を感じさせてくれる濃厚なカレーの専門店です。

いちど企業給食(いわゆる社食)用のカレールウを企画して佐藤さんと京都のスパイスメーカー勤務時代の田中さんと3人で形にしたことがありました。あの仕事、楽しかったな。全国の企業の社員食堂で多くのかたにトリコカレーの味を楽しんでもらえました。2トンほどの製造になったと聞いています。

わたしが紹介する美味しい名店の、という導入でやっていて、わたしの名前も大きくフィーチャーしてもらいました。

某有名大手建機メーカーさまに協力いただいて社員食堂で試食をしたのも懐かしい。手応えある良い仕事でした。その時は一般流通な、実現できなかったんです。レトルトの話も出たのですが同様で。それだけに驚きは大きかったのです。

 

そうか、ご自分だけでレトルトカレー、完成に漕ぎつけたんだ。すごい事だよそれ。佐藤店主の強い想いから生まれたレトルトカレーです。完成したのは去年の春だったかな。聞いた時は驚きました。そうかあ、レトルトかあ。

https://tricocurry.buyshop.jp

話しをうかがうと「どうしても今レトルト作りたいという想いがあって無理矢理ね。コロナと闘う九大医学部OBの皆さんに送ってあげたくて」という話し。

 

トリコカレーはもともと福岡、九大医学部そばにあったんです。医師になった当時の常連さんたち、いまでも東京出張の折に寄ってくれるんです、と佐藤店主は目を細めます。このレトルトカレーはそういう彼らに向けたもの。大事な成り立ちを持っています。

一回分の製造を終えて、九大医学部などに送り、残った分を通販ということにしたら、あっけなくさっさと売り切れてしまったそう。うんうん、さもありなん。唯一無二の濃厚さですから。こういうの待ってた人多いから。2回目は作らないつもりだったみたいなんですが、とある方から同じように医療関係で頑張っている方にわたしからも送りたいのだが、という連絡をもらったんです。そういう想いこもるひとを無碍にできないのが佐藤店主。

2ロット目、決めたそうです。

これは興奮する!ものすごいスタートダッシュです。(販売店は東武池袋店、東京スカイツリータウンソラマチ店、ミッテン府中店、パルコ調布店、有明ガーデン店に展開中、他店にも順次増えていくみたい)

そういう色々な中、パッケージもないままの銀色のレトルトパウチのトリコカレーに可愛らしい箱がついて、一般販売が始まりました。

いままでは、お裾分け的に買えていたんですが、市場には出回っていませんでした。しかもあの「カレーなる本棚」でお馴染みの「北野エース」での取り扱いがスタート!たしか北野エース、そろそろ60周年のはずです。カレーなる本棚も強く押しだしているその中でレトルトのトリコカレーが大きくフィーチャーされているんだよ。

食べるとやっぱり旨い。濃い。うーん、これだこれ。やっぱりこの味、この香り。オレガノなどドライスパイスの中でもハーブ寄りの青々しいフレッシュな感じの香りが前に出ています。そしてひとくちスプーンを運べばやってくるガツンと強い旨味と濃厚な舌触り、粘度。これぞトリコカレーです。ただ、当たり前ですけどお店のカレーとまったく同じじゃないんですよね。少し穏やかでトマト寄り。マイルドに仕上がっています。粘度も若干抑え気味。でも食べると間違いなく佐藤店主と顔が浮かぶ、正真正銘のトリコカレー。

実は佐藤店主に聞いてみたらやはりスープ割なしを想定した調整の様子。さすがだわ。

それで、そういう懐の広さと深さをもつこのカレーに、いま色々と研究中の乾燥野菜を投入してみることにしました。HOSHIKOの乾燥野菜ミックスのシリーズ。

小さなポーションで使い切りパッケージに小分けしたもので、これがなかなか便利、使い出がいいんだよ。水で戻すと小さなポーションはそれなりにボリュームが出てきていい感じです。ちょびっといろどりに、と思った一袋は立派な具材になってくれました。

水で戻した乾燥野菜は驚くほどシャキッと食感が戻るんです。風味も高く、ちゃんと味に影響を伝えつつ収まりも良いのが特徴です。

特にトマトには毎回驚かされるんだよ。乾燥で凝縮された甘味と酸味は悲鳴が上がるくらいのおいしさ。これはどんなカレーにとても相性良い味です。や、おもしろい。いろいろとおもしろい。

強い味と強い個性。しかし王道を外れない良いカレーライス。それがトリコカレーです。どんなトッピングを合わせてもどんな具材が入っても、どこまで行ってもトリコカレーはトリコカレー。絶対に揺るがないその懐の広さと深さこそ価値だねえ。

アレンジ万能なのに、どんなトッピングでも受け止める寛容さを持つその背骨は曲がることがないのです。

これぞカレーライスという味なのにちゃんとトリコカレーとしてのアイデンティティを併せ持つ、強さ。記憶に強く残る味。揺るぎがないです。

試してみるといいよ。

 

 

https://tricocurry.buyshop.jp