珍しく伊豆方面に向かっていました。まだ少し肌寒い頃のこと。
あてがないのは相変わらず。あてはないと言いながら、道端でお茶を沸かせそうな場所を探したり、ちょっと写真に良さそうなロケーションを考えたり、地元の洋食屋なんかをリサーチしつつの道行きです。仕事でもあり、ネタ探しや思索の時間でもあるこの時間。ワークマンパトロールとか地元系スーパーマーケットリサーチとか、そういうのもします。楽しいしね。
カレーですよ。
目的地なくクルマを運転する時は、大体いつもそんな感じなんですよ。やることはやってるけどね。
伊豆はわりとあてがないんです。決まって目指す店があまりないということ。カレーのこと。
とは言え行きたいお店もいくつかあったりします。ニューがついてから行けていないニュー・コート・デ・サラ、松さんの投稿で知った「赤いやね」。カレーではないけどカフェの「irodori」やハンバーグの「ウーズバーグ」は好きなお店でね、最近行けてません。
そうそう、早咲きの桜が綺麗な季節だねえ。道のあちこちにきれいなピンク色が見えます。
この日は喫茶店と洋食店を狙っての真鶴町あたり。熱海を越えない程度を考えていました。良いお店に行き当たったよ。
「あけび屋珈琲」
というお店です。
真鶴町役場の隣にある、洒落た喫茶店です。店内はアンティーク家具がお店の空気を作ってくれていて、腰が上がらなくなる快適な雰囲気がありました。
メニューを見てみると3種類ほどのカレーがある様子。海鮮カレーとインド風カレー、ブラックカレーの3本柱でそれぞれに具材のバリエーションがあるようでした。
「インド風カレー(エビ)セット」
としてみました。飲み物は、折角の喫茶店だものね。ブレンドコーヒーにしましょう。
インテリアが本当に見どころばかりでね、はしたなくもついついキョロキョロしてしまいます。とはいえそれになれるとリラックスがやってきて、脳みその回転もゆっくりに落ち着いてきます。気分がいいな。
さて、カレーです。
エビがびっくりするほどたっぷり入っていてちょっとにやけてしまう贅沢加減。そしてカレーソースがきちんと手間をかけてあって素晴らしいんですよ。日本人の考えるインドカレー、あの昔風のスタイルをそのままに、良い方向でオリジナリティを持たせてあって、好みのものでした。よく炒めて甘みをこれでもかと引き出した飴色の玉ねぎとトマトとを使って、そこにスパイスと辛味を乗せてあげる感じ。大変よいものだったなあ。好みだなあ。
サラダのドレッシングも、これはオリジナルかしら、具合の良い和風でこれまた好みです。
そしてコーヒーがまたいいんだよね。きちんと美味しい。酸味控えめのわたし好み。サードウェーブだチェーンの高級コーヒーだと姦しい昨今ですが、こういうちゃんとした美味しいコーヒーこそ好みのものです。並びには同店が豆の販売をやっている店舗も別であるようでした。
知らない町でよいカレーに出会うと自然に頬が緩みます。緩んだそのままにやけ顔でカレーを食べるので、帰り際のお会計が決まり悪いわけです。見られていたら恥ずかしいなあとか思いながら、照れ隠しで「おいしくてニヤニヤしながら食べてたので恥ずかしいです」などと聞かれもしないことを言ってしまったりするわけです。それを笑ってくれるご店主夫婦の感じ良い笑顔がありがたい。救われます(笑)
また来ようね。
今度は豆も買ってみるかな。それもそうなんですけど、まだ食べていない他のカレーも気になっているのですよ。