すごいうれしいことがあったんですよ。すごく久しぶりに西荻窪でたけちゃんに会えたのです。
たけちゃんたけちゃんなんて連呼してますけどそんなに親しいというわけではないんだよね。屋号がね、
「たこ焼きたけちゃん」
なんであります。
西荻窪に住んでいました。結局16年くらいいたんだと思う。2000年、結婚を機に奥さんの地の利がある西荻窪に移ったんですよ。
それでね、西荻窪でも良くしてくださるかたがたくさんできました。
誰よりもなによりも、本を作ってくださった野上優佳子さんとだんなさまの新城さん。ハンサム食堂の皆さん、ミルチのねえさん、シタルちゃん、ラヒ パンジャビー・キッチンーのラヒームさんには猪木xアクバルペールワン戦のお話聞いたなあ。取材に協力してくださったシューベルさん、深夜近所のコンビニでばったり、なんてのがよくあった大岩食堂の大岩さん。印度百景で毎度毎度お世話になった旅の本屋のまどのご店主。戎の大将と常連さん。自転車でちょっと足を伸ばせば荻窪、吉田カレー吉田さん、高円寺の元祖仲や無限堂のdocaさん。ネグラのお二人、ヒマナイヌ川井さんも、中野なら美智子カレーマスター、アチャラナータの馬渕さん、トリコカレー佐藤さん、引っ越した後でもとら屋食堂のお二人、タリカロのお二人や、、、ほかにもたくさんいすぎて書ききれないに決まってます。
そんななか、仕事で終電近くになって帰ってくるわたしの小腹をいつでも支えてくれるのが「たこ焼きたけちゃん」なんであります。すごい久しぶりになりました。
いまでもクルマで山からの帰り道にふと思い立ってそっと西荻窪に寄ったりしています。皆さんのお店の営業時間はもう過ぎちゃってるような時間帯なんですけどね。こけし屋の裏の軽トラ移動販売。たけちゃんは終電過ぎてもやっててくれます。なかなかタイミングが合わずに行き当たらないことも多くて切ない思いをしていたんですが、もう西荻には来なくなっちゃったのかなあ、なんて思ってたんですが!いた!!たけちゃんのトラックいた!!
驚くべきことにたけちゃんはわたしのことを覚えていてくれたんですよ。しかもカレーの人として認識してくれていたんです。えええ?そんな話は1回だってしたことなかったはずなんですが、と驚きました。SNSを見ててくれたみたいです。うれしいよねえ、そういうの。
四方山話などしながらたこ焼きを注文。いつもの通りの数といつものソース、ソースニンニクショウガでお願いをします。これ、このソースだよねえ。これがわたしのたけちゃんでのいつも通り。なんという安らぎと幸せ。
また来る旨を告げてクルマに戻りました。帰り道、クルマの中がたけちゃんのたこ焼きの匂いでいっぱいになって、これから隅田川の向こうに帰るのが間違っているんじゃないかという感覚になります。
未だ、胸の中にはなつかしい善福寺川沿いの我が家があるようです。