柴崎シェフが大好きなのです。大好きなので、店に行くと長話しがついつい始まってお店の人やお客さんがヒヤヒヤするんです。わたしもうれしいんだけどヒヤヒヤするんです。
カレーですよ。
柴崎シェフ、営業中でもお構いなしにわたしの席に来てくれます。うれしいなあ、と思いつつ「シェフ、キッチンに戻って!!」と心で叫ぶんですがどうにも話が面白くて聞き入ってしまう。わたしも悪い。悪いんです。うーむ。
そんな楽しい葛藤がある、稲毛の
「カレーレストラン シバ」
オリジナルレトルトカレーを製造販売しているのです。そう、販売ではなくて、自家製造と、販売。これ、とんでもないことだと思うよ。
まずね、レトルトの自家製像なんてできるのか!と驚かされるわけです。
数年続くコロナ禍で冷凍の料理をECサイトで販売するお店は大きく増えました。が、レトルトとなるとね。
機材への投資額の桁が違ったり、委託製造だったらロットの大きさと味の妥協とでなかなか難しく、手を出しづらい。躊躇することも多いと思います。だけど柴崎シェフはやっちゃってるんだよ。すげえなあ。コンパクトな筐体のレトルトパウチ加工機を導入。自店舗製造です。物凄いなおい。
この日は2種をあいがけに。
そういえば少し前にパッケージがリニューアルになったと聞来ました。
チャナマサラ
甘く、ふくよかで味わい深いチャナ豆のカレー。豆の香りが心地よくてパンにも白メシにもよく合いそうな味です。これだけでシチューとして食べてもよいかもなあ。使い出の幅が広い良いカレーです。日本人はどうも豆のカレーを敬遠するところがあると思います。実になんとも勿体無い。こういう美味い物、いい物を知ってから考えても遅くはないはずですよ。
ラムスパイスカレー
刺激の強い辛さが心地よい、香り高いラムのカレー。いやこれ、かなりうまい。すごいうまい。手応え強く辛さとスパイスが「それそれ、どうだ効いているだろう?」とばかりにぐいぐい押してくる感が気持ちいいんです。ラムの複雑な旨味がスパイスで上手にいなされてバランスするこの素晴らしさ。うんうん、夏にはこういう味がいいなあ。そう思わせるパワーとエッヂがあります。これはうまい。これは辛い。
混ぜて食べるとこれがまたことのほかバランスがいいんですよ。なるほど、これはアリだね。贅沢だね、2袋開けちゃうの。
そしてなるほど、これはシバの味そのものです。いやそりゃ当たり前。なにしろ自製であり柴崎シェフが自ら腕を振るったカレー、そのものが袋に入っているのだから。純粋な意味での「柴崎シェフのレトルトカレー」なわけですよ。
シェフ本人が直接調理するレトルトカレーなぞ、見たことがないぞ。