四角いカレーをあなたはご存知か。四角いんであります、カレーのお弁当が。いやお弁当はだいたい四角いだろうという方も多いかもしれません。でも、こんなに四角いのはあまりないはずだよ。その上四角くて底が深い。いっぱい入るんです。
カレーですよ。
お気に入りの亀戸十三軒通り商店街にある、いわゆる最近の言い方で言うところのガチ中華。そこからの刺客です。
店の名を
「本格四川料理 天香府」
といいます。この写真、下の2枚は以前お店に行って食べた時のもの。
看板の通りの四川中心なんですが、メニューを見るんだけどね、どうにも見たことがない料理がたくさん載っています。
ジビエ系、内臓系、昆虫系なんてのも。「牛血管のクミン味炒め」なんてすごそうなうやつとか「血豆腐とモツの激辛スープ煮込み」(血が好きなのか)「羊のホルモンの四川炒め」とかね。こんなラインナップを見せられたら好奇心が止まらなくなるよね。「鶏肉の新疆辛味煮」(ウイグル料理なのかな)「鶏とじゃが芋のの湖南風炒め」なんてのは今度必ず食べようっと。中国の地方郷土料理が食べられる良いお店です。
「中華屋さん」ではなく「中国料理専門店」だね、ここは。中国の地方料理、郷土料理が食べられるわけです。出身者の人は嬉しいだろうねえ。
それで、以前もその存在を確認しているカレーの文字もあい変わらず掲載中。よしよし。その名を
「咖喱牛肉饭」
といいます。コピペしたから書けたけど、なかなか変換では出ない文字なんであります。
それでお弁当。ましかくなお弁当がやってきます。パッケージは真四角で、ワイルドにご飯を詰めてワイルドにカレーを乗っけています。ぎゅうぎゅう詰めです。
これがなかなか趣ある中華カレーなんです。じゃがいもは薄めの輪切りスライス。キクラゲも入ってるねえ。カレーにキクラゲ入り、これはまさに中華カレーならでは。お肉たっぷり。ビーフの塊が入っています。油は多めに使われるのも中華料理らしさかな。ガチガチと五徳に鍋をぶつけて炒めます。
カレー自体はとろみつき炒めかけご飯カレー粉味。そういう風情です。だがしかし、今日は持ち帰り。お弁当としてワンパッケージにしてあるために、白メシにまんまあんかけをぶちまけ、それをパック、シュリンクしてありました。だもんでしっかりとスープのとろみはご飯と一体化、絡むと言うよりねっとり一体化しています。
箸で持ち上げやすい塊となっており、食べやすいね。いいんだか悪いんだか(笑)あまりカレーライスらしさはないのですが、そこが中華カレーのポイントなんであります。
カレーライスの普及が今ひとつ振るわない中国。そんな中、調味料としてのカレー粉味付けというジャンルは小さく普及があるようで、こちらは定着しているようです。あくまで調味料としてのカレー味アプローチ。したがって中華でカレーライスとくればこういう味付けやスタイルになるんだと思います。
中国式の正しいカレー味料理。カレーライスであってカレーライスではないという禅問答的立ち位置に感じます。
旨味としょっぱさで食べさせる中国式カレー炒めかけごはん。こういうのも悪くないねえ。
しかし量多いな。なのに安すぎる。ありがたい。