千葉県野田市に位置するパキスタンレストラン。わたしの部屋からは1時間半の道のりなんですけどね。電車なら2時間か。遠い。遠いと思う。けどね、遠いという感覚が薄いのです。
カレーですよ。
クルマで移動することが多いわたしですが、ここ、野田の濃いめのパキスタンレストランへ向かう時のストレスは低いんです。それというのもその道のり。Googleマップでルートを検索するとあらかたいつでも「江戸川を遡れ」という指示になるから。
東京下町にあるわたしの部屋からまずは小岩あたりまで走り、江戸川の手前、市川橋の手前を江戸川沿いに上流へ向かいます。越谷あたりまでは道は細く対向車とのすれ違いには気を使うのですが、それ以外はまったくのノンストレスの川沿い、のんびりした道を走ることになります。市街地の混雑や路肩の停車中のトラックなどの面倒がいっさいないわけです。
気分良いままに越谷あたりまで川を遡り、対岸に渡って利根川方面に進めば程なく到着、そこらへんまで行くと都心ほどの混雑やごちゃごちゃ感はなくこれまた気分が楽なんですよ。
「ハンディ」
はそんなわけで思いつくとぶらりとパキスタン料理を食べに行く店になりました。八潮のジャベイドさんに会いに「カラチの空」に行くか、こっちに行くかという感じです。パキスタンレストランなわけで、ハラールの料理が基本となります。
あ、このモスク、富山旅行の時にどこかのお店に貼ってあったなあ。覚えてるぞ。
この日は14時にお店に到着。広く取った駐車場はなんとほぼ満杯、店内も満席で並びが出ています。えええ、どうなってるんだ。驚いたなあ。
いくらコロナ対策で席を間引いているとはいえ大型店でこれは驚きです。当然なのかなんなのか、日本人客はほぼおらず。いてもひと組、パキスタン人の同行者としての日本人だけでした。人気店だねえ。
ランチはブッフェもランチのスペシャルセットも選べます。
この日のスペシャルは、ニハリ、オジリ・メティ(メティ入りマトンホルモン)、トマト・チキン、ダール・フライ、カブリ・プラオとありました。日替わりの内容は後で気がついたんです。カブリ・プラオがあったのかあ!わたしの大好物のナッツとドライフルーツの入る甘めのピラフ。マトンを使っています。うむうむ、こっちにすれ良かったかあ、、
そんなわけでスペシャルセットの方が面白いことも多いのですが、なんとなくこの日はブッフェを選びました。
まずはサラダとナーンが登場。ナーンは丸型ではないですが薄くてぱりんとしたいい感じ。おかしな甘さはないのも好ましいね。
まずはカレー類やご飯を取りに行きます。店内は厳格にルールを守り、テーブルを1席づつ間引いています。ブッフェ客にはポリ手袋が配られ、マスク、ポリ手袋でブッフェから取るように決まっていて、そこここに真面目さと安心感があるのが素晴らしい。
チャナ・マサラ
けっこうな辛さとふわり香るシナモンが個性的。うむ、これおいしいな。ひよこ豆の甘みとドピアジャ的玉ねぎ大量使用で日本のあまからとはニュアンスの違うあまからになっていて、クセになる。うーん、これは好みだわ。これはおかわり確定の味。
チキン・ジンジャー
トマト強めのシンプルグッドなカレー。生姜が上手に効いていて食欲をそそってきます。これも辛いんだけど甘いやつ。今日のコックさんのクセなのかしら。舌と話しがあいそうだなあ。食べやすく、ほかの料理と合わせやすい(混ぜやすい)良い味です。万能選手だな。
アル・キャベツ
これは少し水分を多くしたサブジ的な仕上がりで、これまた好み。野菜をたくさん摂って罪悪感なしな感じがいいぞ。日本人舌には野菜のカレー粉炒め的に感じるはずです。南アジア料理の経験値が多い舌だとその奥におやっというニュアンスを感じられるのではないかしらね。こういう水分少なめ、炒め仕上げ的なおかず風カレーはいいものです。面白かった。美味しかった。
デザートのセミヤ、甘すぎず繊細。いやこれも素晴らしいな。
南アジア料理のいいレストランはデザートが甘すぎないな、繊細だな、と思うことが多いです。気のせいかもしれません。
バスマティライスにちょろっとのっけた以外、珍しくドバドバとごはんの上にカレーかけまくりらずに、別食べを試みました。バスマティライスと共に日本のごはんも用意されているのでお代わりはそちらを選び、少し塩を振ってみます。そうそう、こういう食べ方も好き。
それにじゃがキャベツサブジとひよこ豆カレーを組み合わせておかず食べ(三角食べ。皿上で混ぜず)をするわけです。日本人的にはこういうのも悪くない。嫌いじゃないんであります。
色々と好きにすればいいと思う。
自分のベストを皿の上でさがせ、それが自分だけの旨さだ。そういうことです。
それにしても入り口に飾ってあった絵には心を動かされたなあ。