スリランカレストランがあるとGoogleマップがピンを立ててるぞ。よし、今晩はここに行って晩メシ食おう。
カレーですよ。
すごい場所なんであるよ。なにもないんです。なにもない、は言い過ぎかもしれないですが、夜だったからよく見えなかったのかもしれないですが、いやでも、なにもないという言い方でいいんじゃないかなあ。周りには少し民家があるだけであとは畑、原っぱ。
そんな場所にポツリとお店がありました。
「マータラ バタ カデー」
というスリランカレストラン。
マータラ食堂という意味だね。マータラ、たしかスリランカ、セイロン島の一番インド洋に突き出している場所だっはずです。あ、レジ脇にパティスとか置いてある。きょうの料理のサンプルも。そうそう、スリランカのレストラン、こんな感じだったよなあ。こりゃ流石の現地感。
Googleマップの指示で幹線道路から離れて一段道路が狭くなり、その先に進むとまた一段狭くなって。こりゃ農道というより本当に私道、路地みたいなところに入っていきます。龍ヶ崎駅からは歩けなくはないようですが歩けば道中不安になるであろう街頭の少なさと人影のなさ。そんな細道をトボトボ入っていくと、よしよし、あったぞ。
外は薄暗めのライトにネオン風デコレーション。中は蛍光灯色の光がぼんやりと。ああ、これ、確かにスリランカンローカルのレストランの空気だ。そうそう、こうだった。知ってるよこの感じ。3階建てのアパートのような建物の1階にお店がありました。
なんだろうこの既視感は。あ、」そうか。懐かしきマウントラビニヤ、ビバリーヒルズホテルを思い出してしまう。そういうことだ。焼きとりを焼く仕事でひと月、スリランカのコロンボから少し離れたビーチの町の中級ホテルに住み込んだことがあるんです。あそことなんだか似た感じ。
ホームスタイルのワンプレートが各種あり、コットゥローティがあり、デビルが、とご存じの定番スリランカンメニューが並ぶのですが、謎のひと品を発見。「モンゴールのライス / MongolianRice」というのがあったよ。お店の人に聞いたけどスープで炒めるとかなんとか。フライドライスらしいです。
「モンゴールのライス ミックス」
を注文することに決めました。
やってきたのは賑やかな焼き飯でありました。
フライドポーク、そこそこの大きさの有頭エビのぶつ切り、ソーセージの細切れ、にんじん、ピーマン、タマネギ、菜っぱなどの野菜。そんな感じのミックスの名に恥じぬバラエティ豊かな具材が入っています。フライドポークは歯ごたえ、齧りがいがあるなあ。おや、フライドチキンも入ってるんだ。骨付きかあ。ちくわの断片みたいのはこれはなんだろう。ソイミートか?違う、イカだ。あるもの全部炒め的で、こういうのは嫌いじゃないです。楽しいです。
なんでもありの具材と共々の大盛りっぷり。これは「漢メシ」であるよ。いいねえ、スリランカ漢メシ。いいじゃないか。いやでもモンゴルか。スリランカレストランはそこそこの数行っていると思うんですが、このメニュー名は初めて。ここんちのコックさんのオリジナルの可能性もあるかな。もしかするとフライドライスのことをそう呼んでいるんかもしれないな。
味はガーリックがグリっと効いていてチリがピリピリと唇を攻め立ててくるのも嬉しい強辛口。ガーリック&チリオイル五目炒飯、という風情です。食べていると辛くてくさくて思わず顔がニヤニヤと緩んでしまう。こんなの旨いに決まってるもん。
くちびる油でつやっつやにしながらニヤニヤとひとりメシを食うおじさん1人。そう、わたし以外に客はいなかったのです。たまたまでありましょう。なんでも週末のブッフェが評判で毎度混雑するらしいんです。
こんどはそちらも食べてみたいな。