曜日感覚の薄さは自分でも自覚しているんです。社会人としてはいかがなものかと思うところもあるしね。でも致し方なし。仕事と生活のスタイルからクセがついちゃってます。
カレーですよ。
で、この日は14時くらいに東東陽町にいました。バス一日乗車券を買ってちょっと楽しい気分。途中下車しながらカレーを食べようと思ったのです(いつも通りではあるけど)。
東陽三丁目で降りてやってきたのは、
「和印道」
お店が葛西にあった頃頃以来になってしまっていたなあ。
Instagramであったかしら、ぐりぐりスクロールしながら見ていたんですが、そういえば和印道、週末にブッフェをやっているみたいだな。そうか、そういうのもいいな。それでやってきたのです、が。
土曜だったよ。
そ、そうか、今日は土曜日か。ずらりと並んだ窓際のブッフェ用ウォーマーが汚れひとつなく輝いています。そりゃそうだ、だってカレーが入っていないから。
口をパクパクとさせながら頼んだのは
「ベジターリ」
ベジのカレー2種とチャパーティがつくセットです。カレーはダールタドカフライとベジコラプリを。さて、どうだろう。どうかな。
まずはそのビジュアル。インド料理のビジュアルって似たり寄ったりだよね、という御仁がいます。それ、間違い。良いものには良いビジュアルが、旨いものには旨いビジュアルがあるのです。そしてわたしのテーブルに明らかにうまそうなものが出てきたよ。静かに期待が高まるというものです。
この時点でもうブッフェの曜日間違いのことは吹っ飛んでいました。だって目の前にすごく良さそうなものがあるんだからね。
ダールタドカフライ
ああ、これ。そうだよこれだ。ダール、豆のカレーがどうもピンとこないという日本人は多いと思います。だったらこれを食べてみるといい。香ばしくテンパリングされたカスリメティやガーリックが食欲をドカンと刺激してくれる、すごく旨いやつ。
豆カレーと聞いて精進料理みたいなやつとかアメリカの豆シチューとか思い出すでしょ。ちがうの。ぜんぜんちがう。独自のパワフルな味がするんだよ。
いや、旨いな。肉いらないな、これなら。
ベジコラプリ
これまた食べ応えでっかい野菜の料理。ドライタイプに仕立ててあり、インゲンやピーマンなどがクタッとして入っています。カリフラワーのくったりとポリポリの真ん中くらいの食感は特筆、旨いなあ。タマネギはしゃっきりでじゃがいもほくほく、食感が楽しいのです。
ちょっとサブジ的なんですが、ねっとりした粘度高いグレイヴィの量が多い感じかな。それがいい。
嬉しいのがケチケチしてないところ。カレーの量は小さなカトリではなく日本人喜ぶたっぷりめ。
チャパーティは4枚も載っており、折り畳んだ内側にはギーが塗ってあります。しかもしっかりと旨い。いや、たまらない。
その上小さなごはんがつくのです。これはうれしいねえ。
どうにもひとくち、ごはんが欲しいんだよ。いうことがないコンビネーションなんだよ。
サラダは及第点というところかな。
いや、でも野菜はしなしなしておらず、ゴマドレッシングからは科学っぽい感じはあまり感じられません。
及第点など言うのは失礼かもしれない。ちゃんといいものです。
それで、サラダはやっぱりサンドイッチにして食べるのが旨い。きちんとした野菜を使っているからきちんと旨い。大変にうれしい。
とにかくハイレベル。ガッチリおいしい。ディナーではなくランチでこれはちょっとすごい。完全に日曜ブッフェのことを失念した矢先「あ、このレベルが食べ放題になっちゃってたらどうなっちゃう?」など考えにいたり、目眩に似た快感でちょっとぷるっと震えがきました。
葛西の店のコンセプチュアルな世界観は素晴らしく、なかなか移転してあれを再現は難しいと思います。でも料理のクオリティや真面目さはまったく変わっていなかったね。素晴らしいね。
通わないといけない店を思い出してしまったな。
そうだった、こんなにもいいんだった。