カレーですよ5230(茅場町 新川デリー)祝、移転。

新川にデリーが帰ってきたのです。ご存知の通りわたし、本家上野通いは頻繁なんですが新川も定期的に食べにきていました。

 

 

カレーですよ。

 

 

だから、新しい店舗が決まったと聞いてとても嬉しい気持ちになりました。実は近日中に業界のえらいひとふたりに誘われているんですが、それとは別に、我慢できずさっさとひとりできてしまったよ。

 

「新川デリー」

 

実は「新川デリー」という名前は通り名であると思ってたんですよね。「デリー新川店」が正式名だと思ってた。「有限会社 新川デリー」が正しい屋号です。前のお店はあの立地や隣の建物まで含めて好きだったんですが、今回のお店もいい。とてもいいぞ。

店頭、甘くならないシックなアッシュブラウンのレンガが洒落ています。インテリアはさっぱりとした白でまとめられたクリーンな印象。嬉しさ込み上げる、入り口横の待合椅子の上に配されたガラスに輝くデリーの象のマーク。うーん、感慨深い。うれしさで思わず鼻の奥がツンとしてしまいます。ちょっと銀座店のエレベーター前も思い出したりするのがね、なんか泣けてくる。

あの大好きだったカウンターがなくなっちゃったのは少し残念ですが、こじんまりした洒落たお店に生まれ変わった新川デリー、気持ちのいい空間となっていました。

さてと。ここは迷わず、

 

「コルマ」

 

を注文です。

ウキウキとした気分で自分の注文がやってくるのを待ちます。しかしあれだね、新しいお店ってのは気持ちがいいもんだね。

カレー、やってきました。あっ。

出てきた皿を見て胸がグッと熱くなります。ごはんのお皿のフチにオレンジ色に輝く「SHINKAWA」のロゴ。「デリー」ではなく「SHINKAWA」。そうだよ、建物の都合で移転となってしまったわけですが、それでも新川を離れなかったことの証のように、その名前が刻まれています。その覚悟や心意気というものがひしひしと伝わってきます。ちょっと、泣けてしまう。

新川のコルマは、とか新川カシミールなどいう物言いは好きではないんだよ。でもやっぱり、それでも独自の個性がちゃんとありますからそう呼びたくなる気持ちもわかる。それで、だからこそどちらにも通う理由ができるんです。これが大事。

コルマ、玉ねぎ焙煎のコク甘み深く、粘度高く。少しだけ酸味寄りにチューニングされた味の着地点がこれまた好みでね。せっかく新川に来ているのだから、チーズはつけましょう。マイルドな味の変化がおもしろいからね。これもまた本家ではないデリーのもう一つの楽しみ方なのです。ここにも通う理由がまたひとつ。

タマネギアチャールは、これも本当に楽しいものです。全国の一部カレー店に広がっている赤いタマネギアチャールの味比べ、これを趣味にしようかと思っているくらいすきよ。新川デリーのアチャールは上品にして王道。好きなやつなんであるよ。

なんともはや、心動く時間となりました。

色々気持ちが動いてしまい、思わず浅野店主に取材のお願いをしてしまいました。明日、もういちどきちんとお願いをしに行くつもりです。